Quantcast
Channel: SUUMO ジャーナル
Viewing all 3247 articles
Browse latest View live

住宅街の新たな憩いの場に!? 話題の「進化系コインランドリー」がすごかった

$
0
0
住宅街の新たな憩いの場に!? 話題の「進化系コインランドリー」がすごかった

ひと昔前までは、コインランドリーといえば家に洗濯機がない単身者や学生などが利用するものでした。そのイメージは「狭い、暗い、汚い」など、どちらかといえばネガティブなものだったかもしれません。

しかし、最先端のコインランドリーは大きく進化。明るい店内にオシャレな内装、肝心の設備もドラム式洗濯機は当たり前で、洗濯以外にもさまざまなサービスが行われているようです。そんな今、注目の「進化系コインランドリー」を取材しました。
日本初上陸! ドイツ発のスタイリッシュなウォッシュサロン

まず、お伺いしたのは今年の7月にオープンしたばかりの「フレディ レック・ウォッシュサロントーキョー」。遠目にはカフェや美容室のようにも思えるほどオシャレな外観です。

【画像1】学芸大学駅から徒歩13分の場所にある店舗(写真撮影/小野洋平)

【画像1】学芸大学駅から徒歩13分の場所にある店舗(写真撮影/小野洋平)

内装もスタイリッシュ。コンクリート打ちっ放しの床と天井、かわいい壁紙、シャンデリア……、洗濯機が設置されていなければ、とてもコインランドリーとは思えません。

【画像2】なお、洗濯機、乾燥機はともに日本製のマシーンで統一(写真撮影/小野洋平)

【画像2】なお、洗濯機、乾燥機はともに日本製のマシーンで統一(写真撮影/小野洋平)

【画像3】洗濯機自体のデザインもかっこいい!(写真撮影/小野洋平)

【画像3】洗濯機自体のデザインもかっこいい!(写真撮影/小野洋平)

洗濯スペースの隣には、カフェもありました。豆から挽いて抽出したコーヒーをはじめ、カフェラテ、オーガニックレモネード、マフィン、シナモンロールクッキーとメニューも充実。洗濯を待つ間の時間つぶしはもちろん、カフェのみの利用も可能とのことで、地域の人々の憩いの場になっているようです。

【画像4】なかにはカフェ利用のついでに洗濯していく人もいるとか(写真撮影/小野洋平)

【画像4】なかにはカフェ利用のついでに洗濯していく人もいるとか(写真撮影/小野洋平)

【画像5】本格エスプレッソマシンで入れるカフェラテが自慢(写真撮影/小野洋平)

【画像5】本格エスプレッソマシンで入れるカフェラテが自慢(写真撮影/小野洋平)

【画像6】カフェの脇ではオリジナル商品も販売。洗濯に必要な洗剤やハンガー、ウォッシュボードから日常的に使えるTシャツやショルダーバッグ、マグカップなど幅広い品ぞろえ(写真撮影/小野洋平)

【画像6】カフェの脇ではオリジナル商品も販売。洗濯に必要な洗剤やハンガー、ウォッシュボードから日常的に使えるTシャツやショルダーバッグ、マグカップなど幅広い品ぞろえ(写真撮影/小野洋平)

また、店内では定期的に洗濯にまつわるワークショップも開催。オリジナル商品を使い、「襟袖汚れの落とし方」や「正しいアイロンがけの仕方」といった実用的なテクニックを学ぶことができます。

このように、従来のコインランドリーの型を破る、さまざまな取り組みを行っているフレディ レック・ウォッシュサロントーキョー。その狙いについて、プロデューサーの松延さんに話を聞いてみました。

【画像7】プライベートでも洗濯好きという松延さん(写真撮影/小野洋平)

【画像7】プライベートでも洗濯好きという松延さん(写真撮影/小野洋平)

―― オープンからまだ1週間(取材時)ですが、利用状況はいかがですか?

「最近までキャンペーン期間でしたし、時期的にも梅雨だったので多くの方に来ていただけました。おかげさまで常連さんもでき、地域の方々に受け入れてもらえて良かったと思います」

―― 内装の雰囲気も、目黒区のオシャレな雰囲気に合っているように思います。

「目黒区はオシャレ感度が高く、一方で人情味あふれる商店街も多く残るエリアです。そんな地域の特色もふまえ、ラグジュアリーよりも『カジュアル』を目指してデザインしました。長く地元で愛されるランドリーになってほしいですね」

―― どんな方が利用されていますか?

「周辺地域のママが多いように思います。例えば、先日は洗濯機を回している間にカフェスペースでパソコンを開き、お仕事されている女性がいました。その横では、お子さんが宿題をしていて。そんなふうに働くママの“居場所”になれているのはうれしかったですね。

単に洗濯をするだけの場所ではなく、街のパブリックスペースとして利用してもらいたい」という松延さん。その狙いは見事に的中しているようです。なお、ゆくゆくはほかの街にも出店し、さらに子育て世帯への認知を広げていきたいといいます。

最近は、子育てのために自宅などでリモートワークをするママやパパも増えています。だからこそ、こういう家事の合間に仕事ができたり、子どもと一緒にリフレッシュできる場所が街中にあると便利だし、もっと必要になると思うんです。まだまだ知名度は低いですが、ゆくゆくはフレディ レック・ウォッシュサロンのようなランドリーがあることが街の魅力につながる。そんな価値を感じていただける場所にしていきたいですね」

洗濯のついでにペットもリフレッシュ

さて、魅力的なコインランドリーはほかにもあります。例えば、東京の代々木上原にある「クリーンプラザルーシー」もフレディ レック・ウォッシュサロンに負けず劣らずオシャレかつ先進的。

【画像8】まるで美容室のような外観(写真提供/クリーンプラザルーシー)

【画像8】まるで美容室のような外観(写真提供/クリーンプラザルーシー)

店内には、16kgまで対応可能な大型全自動洗濯乾燥機(洗濯のみであれば27kgまで対応可能)やスニーカー専用の洗濯乾燥機が備わっています。大量の洗濯物だけでなく、布団や毛布などの洗濯・乾燥を約1時間で完了させる優れもの。

【画像9】ポップなデザインの洗濯機や乾燥機が並ぶ(写真提供/クリーンプラザルーシー)

【画像9】ポップなデザインの洗濯機や乾燥機が並ぶ(写真提供/クリーンプラザルーシー)

また、洗濯代行サービスも充実。自宅では洗濯しづらい大きな布団などを洗濯専門業者に依頼できる「お布団丸洗いサービス」では、2週間ほどで家に配達してくれます。

【画像10】洗濯代行受付カウンター(写真提供/クリーンプラザルーシー)

【画像10】洗濯代行受付カウンター(写真提供/クリーンプラザルーシー)

そして、最大の特徴は「ペット専用のシャンプーハウス」を併設していること。プロのトリマーが使う専用のオゾン温水シャワー&マイナスイオンドライヤーで、愛犬をキレイにしてあげることができます(小型犬30分1500円~)。ペット用の洗濯乾燥機も設置され、毎週土・日曜日はプロのトリマーによる洗い方教室も開催しています。

【画像11】清潔&広々としたペット専用のシャンプーコーナー(写真提供/クリーンプラザルーシー)

【画像11】清潔&広々としたペット専用のシャンプーコーナー(写真提供/クリーンプラザルーシー)

洗濯を待つ間、かわいいペットのリフレッシュができるという、ありそうでなかった斬新なシステム。セルフサービスにはなりますが、ペットサロンに頼むよりずっと安上がりなため、愛犬家に好評のようです。

北欧発! おしゃれコインランドリーのパイオニア

一方、こうしたある種のムーブメントを受けて、“老舗”のコインランドリーにも改めて注目が集まっています。例えば、「エコラックスランドリー」は、スウェーデンに本社を構える老舗家電メーカー「エレクトロラックス」が手がける“おしゃれコインランドリー”。1970年代から日本でコインランドリーを展開する、いわばパイオニアです。

母体が世界的な家電メーカーだけに、洗濯機自体の機能性・耐久性も折り紙付き。最大の特徴は世界基準の“ドラムの大きさ”で、強力なたたき洗いでしっかり汚れを落としてくれます。さらに、乾燥機の風量も強力なため、短時間で乾燥を終えることが可能。見た目のかっこよさ、居心地の良さだけではなく、確かな技術をもつランドリーです。

【画像12】日本でも人気の“北欧デザイン”(写真提供/エレクトロラックス)

【画像12】日本でも人気の“北欧デザイン”(写真提供/エレクトロラックス)

2017年7月現在、エコラックスランドリーは全国に10店舗以上展開していて、いずれもブルーとホワイトを基調にした、爽やかな外観。洗濯のイメージには欠かせないクリーンな色合いです。都内1号店の葛西店の店内は清々しい木目のフローリングで明るく開放感のある空間。待ち時間をゆっくりと過ごすことができるカウンターやイスが設置されています。

【画像13】こちらもやはり、コインランドリーらしからぬたたずまい(写真提供/エレクトロラックス)

【画像13】こちらもやはり、コインランドリーらしからぬたたずまい(写真提供/エレクトロラックス)

さらに葛西店では、忙しい方のためにメールで洗濯・乾燥の終了をお知らせするサービス、高齢者の方や体の不自由な方にも利用してもらえるよう洗濯代行サービスなども行われています。もう、至れり尽くせりですね。

コインランドリーで、地域住民の特技とニーズをマッチング

最後に紹介するのは全国に360店舗を展開する「マンマチャオ」。2020年までに1000店舗を目指しているという、関東随一の勢力を誇るコインランドリーです。

【画像14】アメリカの老舗メーカー、デクスター社のメタルなデザインの機器が印象的(写真提供/マンマチャオ)

【画像14】アメリカの老舗メーカー、デクスター社のメタルなデザインの機器が印象的(写真提供/マンマチャオ)

2000年からスタートしたコインランドリーですが、今年からスタートした斬新なサービスが大きな話題に。それが、店舗を舞台にした「マッチングプロジェクト」です。

この「マッチングプロジェクト」は、マッチングアプリを運営するエニタイムズと共同展開する同サービス。洗濯の待ち時間を有効活用したい人と、何かのスキルを提供したい人をコインランドリー内でマッチングさせるというもので、神奈川の「横浜町田店」、「瀬谷店」、「北山田店」、東京の「足立区中央店」、千葉の「ちはら台店」で利用できます。

例えば、洗濯の合間に整体師によるワンコインマッサージがうけられたり、マザーズコーチングの資格をもった人が子育てママの相談にのってくれたり、カメラ通による一眼レフの使い方講座が受けられたりと、その内容も多種多様。単にスキルを学ぶというだけでなく、地域のつながりを生み出すという点からも意義深いものといえそうです。

【画像15】ネイルサービスの様子(写真提供/マンマチャオ)

【画像15】ネイルサービスの様子(写真提供/マンマチャオ)

現代のコインランドリーはもはや洗濯を行うだけの場所ではなく、地域のコミュニケーションサロンのような役割を果たしているようです。それは、住宅街のなかにあるコインランドリーならではの利点といえるでしょう。

久しく行っていないという人は、あえて足を運んでみるのもいいのではないでしょうか? 洗濯の合間に、すてきな発見や出会いがあるかもしれませんよ。

●取材協力
・フレディ レック・ウォッシュサロントーキョー(株式会社 藤栄)
・クリーンプラザ・ルーシー(株式会社ワンザブ)
・エレクトロラックス(エレクトロラックス・ジャパン株式会社 )
・マンマチャオ(株式会社mammaciao)元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/138911_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

都内7区に広がる自転車シェアリング。利用回数3倍のワケは? その裏側を探ってみた

$
0
0
都内7区に広がる自転車シェアリング。利用回数3倍のワケは? その裏側を探ってみた

民泊やカーシェア、駐車場や空きスペースのシェアなど最近何かと話題のシェアリングサービス。東京都内では赤い自転車のシェアリングが目立つようになってきた。確かに通勤や通学に便利そうだが、それだけで利用者は増えるのか? 赤い自転車のシェアリングサービスを運営しているドコモ・バイクシェアの小澤さんに話を伺った。
東京都内の移動は、電車やバスより自転車シェアリングが便利

現在ドコモ・バイクシェアは東京都の7区(千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・江東区・大田区)のほかに、横浜市や仙台市、広島市など地方都市や観光地でも自治体の自転車シェアリングサービスの運営を担当している。スマートフォン(携帯電話)で簡単に借りることができ、借りたサイクルポート(自転車が置かれている場所)とは別のポートに返却できるのが特徴だ。

ドコモ・バイクシェアのシェアリングサービスを利用する方法は2つある。いずれもまずは携帯電話やスマートフォンから専用サイトにアクセスして会員登録を行う。その後(1)サイクルポートで借りたい自転車をWEBサイトから選択して、鍵を開錠するパスコードを取得。自転車の操作パネルに入力して借りる。あるいは(2)会員証登録をしたICカード(Suica、PASMOなどの交通系ICカードやおサイフケータイ機能つきの携帯電話など)を自転車に備えられている操作パネルにかざして借りることもできる。

どちらも操作によって自転車の電子錠が開き利用できるようになる。返却の際は自転車をサイクルポートのラックに差し込み、手動で鍵をかけ、操作パネルの「ENTER」ボタンを押せばよい。

【画像1】返却も鍵をかけてボタンを押すだけなので簡単だ(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像1】返却も鍵をかけてボタンを押すだけなので簡単だ(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

利用料金はエリアによって異なるが、東京7区では同じ料金体系となる。やはり「まずは試しに」という気持ちから利用しやすいため、現時点で多いのは1回会員だが、最近はそれを経て月額会員にシフトする人も増えてきているそうだ。

【画像2】料金プラン例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像2】料金プラン例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像3】自転車に取り付けられたカードリーダーに「おサイフケータイ」機能付きのスマートフォンや交通系ICカードをかざすと電子錠が開く(写真撮影/籠島康弘)

【画像3】自転車に取り付けられたカードリーダーに「おサイフケータイ」機能付きのスマートフォンや交通系ICカードをかざすと電子錠が開く(写真撮影/籠島康弘)

東京都の利用者数の推移を見ると、それまで区内での貸し借りに限られていた利用が7区のうち大田区を除く6区を自由に行き来できるようになった2016年から急増しているという。「2015年度の利用回数は約66万回でしたが、2016年度は約180万回と3倍近くに伸びています。2017年度は増加傾向が続いています」とドコモ・バイクシェアの小澤さんはいう。

急増の理由はどこにあるのか?
「都心は一見交通網が発達していて便利に見えますが、例えば赤坂から六本木など、歩くのには遠いし、地下鉄だと乗り替えを含めて遠回りになるコースは意外と多いのです」(小澤さん。以下同)

その点自転車シェアリングならサッと行けるし、ドコモ・バイクシェアなら6区内であればどこでも借りられて、どこにでも返せる点が利用者に好評なようだ。

【画像4】ドコモ・バイクシェアの自転車はすべて電動アシスト付。東京は意外と坂道が多いので、この電動アシストは利用者にとってうれしい機能になっている(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像4】ドコモ・バイクシェアの自転車はすべて電動アシスト付。東京は意外と坂道が多いので、この電動アシストは利用者にとってうれしい機能になっている(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

利用者は通勤や通学に利用する人が多いという。実際、編集部が有楽町のポートを利用している人にインタビューしたところ、「豊洲で働いていますが、電車より自転車のほうが通勤に便利です。それに今日のように銀座で買い物をしてから帰る、なんて使い方もできます」(50代・男性)や、「満員電車に乗らずにすみます。帰りに雨が降ったら電車やバスにすればいいだけ」(50代・女性)という声を聞けた。

各自転車のバッテリーの充電量は利用状況によって異なるので、事前にバッテリーの充電量をチェックしてから借りる自転車を決めたほうがいいだろう。なお充電量が少なくなったバッテリーは、ドコモ・バイクシェアのスタッフが定期的に各ポートを回って交換している。

そのほか「都内は駐輪場が足りないので自分で自転車を持つのはためらいますが、自転車シェアリングなら必ずポートに止められるから便利です」(50代・女性)という声もあった。これは東京都の7区のように、駐輪場問題や放置自転車等に悩む自治体が積極的に導入している理由の一つだ。

新たな交通インフラや、新しいライフスタイルの創造に

このように自転車シェアリングは電車やバス等を補完する、新たな交通インフラとしての側面を持っている。そこに得意先回りをするコピー機のメンテナンス会社や金融機関といった法人も魅力を感じ、最近では法人需要が増えているという。企業からすれば自転車の購入費用やリース費用はもちろん、駐輪場の賃料や保険料、メンテナンス料が不要になるため、コストを抑えられるメリットは大きい。

特に自転車事故は高額な賠償額が必要になる場合もあるだけに、自転車を利用するなら保険は必ず入っておきたい。その点、自転車シェアリング利用時に保険がついているのは、個人だけでなく企業にとってもうれしいところだ。

【画像5】自転車用保険の補償額の例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像5】自転車用保険の補償額の例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

さらに最近は観光需要も高まっているという。
「電車やバスで街をめぐるより、自転車なら自分のペースでじっくり街を探訪できまし、健康にもいいですから」

このメリットには観光客だけでなく、東京都民も気がついたようだ。
「例えば通勤途中に気になるお店を見つけられたとか、情緒のある裏路地に気がつけたという利用者からの声もいただきます。電車やバスでは見落としてしまいがちな街の様子に、気づきやすいのが自転車のいいところです」

なかには、たまには自分へご褒美をしようと、会社から少し遠いけれど六本木ヒルズへ贅沢なランチを味わいに行く、などという独自の自転車シェアリングの楽しみ方を見つけている人もいるという。

こうした新しい楽しみ方に対しては、「以前、実験的に船と自転車シェアリングを組み合わせたツアーの企画が開催された際、すぐに予約が埋まるなど大変好評でした。今後は船との組み合わせだけでなく、さまざまな企画を本格的に提案していきたいと思います」という。

そのほかにも「電源が不要なためポートの設置・撤去が簡単ですから、例えば仙台市では、観光イベント中に期間限定の臨時ポートを設置したこともあります」。こうした取り組みをさらに増やして、地域の活性化にもつなげていきたいという。

もはや通勤通学の足だけが、自転車シェアリングの使い方ではない。アイデア次第で楽しみ方は多様に広がる。電車や車、バスなど既存の交通インフラだけでなく、自分の自転車にもない自転車シェアリングの魅力は、さらに増していきそうだ。

●取材協力
・ドコモ・バイクシェア元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/138796_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

バルコニーは1畳でも楽しめる!小さなバルコニーがイケアのアイテムで癒やしの空間に変身

$
0
0
バルコニーは1畳でも楽しめる!小さなバルコニーがイケアのアイテムで癒やしの空間に変身

狭いマンションのバルコニーでも、いろんなことを楽しめたらいいですよね。
イケアから、「1畳あれば、なんでもできる」というコンセプトの元、1畳程度のバルコニーをおしゃれな空間に変身させるさまざまなアイテムが登場しました。見てみるとどれも狭いバルコニーの限られたスペースを有効活用できる一工夫あるアイテムばかり。設置がしやすく、原状回復など一般的なマンションの規約にも配慮されています。

今回はインスタグラムで、実際にこのイケアのアイテムを使ってDIYした投稿者のおしゃれなバルコニーをピックアップ! 簡単で手軽にDIYできるアイデアを紹介します。
インスタグラムに投稿されたイケア愛用者のおしゃれDIYバルコニー!

イケアではインスタグラムを活用した「1畳チャレンジ」というキャンペーンを実施。実際にイケアのアイテムを使って、バルコニーをDIYした人が、家族やペットと楽しむ様子が数多く投稿されています。

今回は、避難経路の確保や物飛び防止などバルコニーならではの機能面の工夫があり、なおかつ、おしゃれな事例をピックアップしました。

愛犬がくつろぐかわいらしい写真を投稿したhannaさん。
奥行1.3m、幅2.1mといった限られたバルコニーのスペースを、イケアのアイテムを活用して、愛犬のこはるちゃんと楽しめる空間にDIYしたそうです。バルコニーの床全面にフロアデッキパネル(RUNNEN)を敷き、避難経路上や避難扉にかからない奥行部分に、シェルフ棚(LERBERG)やベンチを置いてくつろぎのコーナーに。バルコニーには勾配があるので、棚は転倒防止のため、滑り止めのゴムパッキンを下に挟んでいるそうです。

【画像1】「うちは、1LDKで部屋もバルコニーも狭いので、バルコニー専用というより、部屋の中でも使える一石二鳥アイテムをそろえています」とhannaさん。ベンチの前のテーブルは、部屋のソファのサイドテー ブルとしても使っているもの(写真提供/hannaさん)

【画像1】「うちは、1LDKで部屋もバルコニーも狭いので、バルコニー専用というより、部屋の中でも使える一石二鳥アイテムをそろえています」とhannaさん。ベンチの前のテーブルは、部屋のソファのサイドテー ブルとしても使っているもの(写真提供/hannaさん)

hannaさんのお宅はマンションの23階という高層階であるため、物飛び防止に気を使っているそうです。
ベランダに常時設置しているファブリック類は、クリップでとめたり、上に鉢植えを置いたりして、風で飛ばないように工夫。ベンチの上のクッションも、ひもで2カ所とめられるタイプのものを選んでいます。

「週末しか時間のとれない私にとって、DIYは、プラン、買い出し、作業、完成が、休日の1日で完結することが大事。イケアの組み立てるだけのアイテムは設置が簡単で作業も楽しかったです」と話してくれました。

続いて、オープンカフェのような雰囲気がすてきなmiyuさんのバルコニーは、奥行6.2m、幅2mの細長い形状。元々はリビングから室外機が見えるだけの殺風景なバルコニーでしたが、室外機にカバーを設置し、配管や壁が見えないようにした後、植物やオブジェを配置。さらにそこに、ラグ(SOMMAR2017)を敷き、テーブル&チェア(TARNO)をセッティング。

「コーディネートは、イケアのショールームの展示を参考にしました。ラグはビニール製なので、屋外でも安心して使えますし、軽量で掃除するのも簡単。鮮やかなグリーンが空間を明るくみせてくれます」とmiyuさん。
バルコニーをDIYしてから、家族と休日の朝食をとったり、夜はお酒を片手に夕涼みしたり、バルコニーライフを満喫しているそうです。

【画像2】「DIYする前はバルコニーに出ることは少なかったのですが、居心地がよくなって、休日の午前中はバルコニーで過ごすことが多くなりました」とmiyuさん。室外機カバーや鉢台は、同じ色の塗料でペイントして統一感を出している(写真提供/miyuさん)

【画像2】「DIYする前はバルコニーに出ることは少なかったのですが、居心地がよくなって、休日の午前中はバルコニーで過ごすことが多くなりました」とmiyuさん。室外機カバーや鉢台は、同じ色の塗料でペイントして統一感を出している(写真提供/miyuさん)

イケアからの提案! バルコニーを有効活用するコツとおすすめアイテム

インスタグラムの写真でも使われていた、イケアのアイテムを紹介します。

●フロアデッキパネルRUNNEN
●テーブル&チェアTARNO
●ラグKARBAK

バルコニーをカフェタイムやディナーを楽しむアウトドアリビングに早変わりさせるのが、フロアデッキパネルRUNNEN。木製のパネルを組み合わせて床に敷き詰めれば、バルコニーがデッキスペースに! その上にテーブル&チェアTARNOを置けばオープンカフェのように楽しめるし、床にラグKARBAKを敷いて寝っ転がってくつろいでもいいですね。

【画像3】1パネル30cm角。アカシアむく材を使用。ブラウン、グレー、ダークグレーの3色。RUNNEN:ルッネン(画像提供/イケア)

【画像3】1パネル30cm角。アカシアむく材を使用。ブラウン、グレー、ダークグレーの3色。RUNNEN:ルッネン(画像提供/イケア)

【画像4】木の自然な表情が出るように木部表面には半透明のウッドステインを塗布。TARNO:テルノー(画像提供/イケア)

【画像4】木の自然な表情が出るように木部表面には半透明のウッドステインを塗布。TARNO:テルノー(画像提供/イケア)

【画像5】平織りのラグ。屋内・屋外兼用もできるが、雨や日焼け、汚れに強く、屋外での使用に最適。バルコニーでは別売りの滑り止めを併用するといい。KARBAK:シェルベク(画像提供/イケア)

【画像5】平織りのラグ。屋内・屋外兼用もできるが、雨や日焼け、汚れに強く、屋外での使用に最適。バルコニーでは別売りの滑り止めを併用するといい。KARBAK:シェルベク(画像提供/イケア)

●収納ベンチAPPLARO
●テーブル・スツールARHOLMA

限られたスペースでは、一台二役のアイテムが重宝します。収納ベンチAPPLAROは、中にガーデニングツールやクッションなどバルコニーで使うアイテムを入れることができ、ふたを閉めた状態では、ベンチやテーブルとしても使える優れモノ。テーブル・スツールARHOLMAは、テーブル台としても椅子としても利用できるアイテム。さまざまなサイズのユニットがシリーズ化されているので、自由に組み合わせることができ、自宅のバルコニーにぴったりのソファコーナーをつくることができます。

【画像6】エップラローシリーズとしてさまざまな形があり、ウォールパネルとの組み合わせも可能。APPLARO:エップラロー(画像提供/イケア)

【画像6】エップラローシリーズとしてさまざまな形があり、ウォールパネルとの組み合わせも可能。APPLARO:エップラロー(画像提供/イケア)

【画像7】固定具付でアールホルマシリーズの屋外家具同士をつなげることができる。ARHOLMA:アールホルマ(画像提供/イケア)

【画像7】固定具付でアールホルマシリーズの屋外家具同士をつなげることができる。ARHOLMA:アールホルマ(画像提供/イケア)

●太陽電池式のLED照明SOLVINDEN
●プライバシースクリーンSLATTO

バルコニーの雰囲気づくりにオススメなのが、太陽電池式のLED照明SOLVINDEN。ランプシェードの模様が浮かび上がり、アウトドアでのディナータイムをムードいっぱいに演出。バルコニーは電源が限られていますが、SOLVINDENは太陽光を電力に変換するソーラーパネルを使用しているため、どこにでも設置ができ、電気代もかかりません。
外からの視線が気になるという場合は、屋外用のプライバシースクリーンSLATTOを使えば、目隠しができ、日よけにもなります。

【画像8】ケーブルや電源プラグは必要なし。SOLVINDEN:ソルヴィンデン(画像提供/イケア)

【画像8】ケーブルや電源プラグは必要なし。SOLVINDEN:ソルヴィンデン(画像提供/イケア)

【画像9】3枚のパネルを広げたり、畳んだりして使用できる。SLATTO:スレットー(画像提供/イケア)

【画像9】3枚のパネルを広げたり、畳んだりして使用できる。SLATTO:スレットー(画像提供/イケア)

「こんな小さなバルコニーでは無理」とあきらめないで。「カフェ気分を味わいたい!」「夜景を眺めながらお酒を飲みたい!」など……したいことをどんどん実現できるさまざまなアイテムがイケアにはそろっています。

バルコニーのカスタマイズを可能にするイケアのアイテムの工夫

バルコニーをカスタマイズしたり、DIYしたりする際に注意したいのが、マンションの管理規約にある用法の注意事項や禁止事項です。一般的に、避難はしごの上に物を載せたり、避難経路になる隣家との境の隔て板の前に物を置いたりすることは禁止されています。そのほかの場所についても、賃貸の場合は、原状回復できるように設置するのが基本です。

イケアでは、設置や撤去が簡単で、持ち運びや収納がしやすいようにアイテムのつくりが工夫されています。例えば、フロアデッキパネルRUNNENは、ひとつひとつのパネルを留め具でパチッと留めるだけで設置でき、取り外しも簡単。必要なサイズにカットして使えるので、コーナーや柱まわりに沿ってきれいに隙間なく設置できます。テーブル&チェアTRARNOも、コンパクトに折りたたむことが可能なので、避難経路を常時ふさいでしまうこともありません。
詳細は各マンションにより異なるので、よく規約を確認してから、アイテムを取り入れるようにしましょう。

【画像10】簡単に取り外しできるので下の床を掃除したいときにも便利。RUNNEN:ルッネン(画像提供/イケア)

【画像10】簡単に取り外しできるので下の床を掃除したいときにも便利。RUNNEN:ルッネン(画像提供/イケア)

【画像11】テーブルも椅子もこんなにコンパクトに! 収納は屋内か屋外なら防水シートをかけて。TRARNO:テルノー(画像提供/イケア)

【画像11】テーブルも椅子もこんなにコンパクトに! 収納は屋内か屋外なら防水シートをかけて。TRARNO:テルノー(画像提供/イケア)

1畳というのは、910×1820mmのサイズ。それしかないとあきらめるか、それだけあれば十分と考えるかでバルコニーの楽しみ方が違ってきます。「1畳あれば、なんでもできる!」というコンセプトでつくられたイケアのアイデアと工夫あふれる屋外用のアイテムで、おしゃれなバルコニーライフを楽しんでくださいね。

●取材協力
・イケア元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/138953_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

リビ充家族[4] 入居前リフォームとDIYで実現した、家族みんなが思い思いに過ごせる空間

$
0
0
リビ充家族[4] 入居前リフォームとDIYで実現した、家族みんなが思い思いに過ごせる空間

家づくりのプロ「一級建築士」であり、片付けのプロ「ライフオーガナイザー」でもある本間ゆりさん。入居前に住まいをリフォームしてリビングを広げることで、多用途に使える開放的な空間を手に入れました。家族全員がリビングに集い、時間を共有する暮らし方についてお聞きします。【連載】リビ充家族
「個室をコンパクトに抑えてリビングを広くとり、家族が集まってそれぞれ充実した時間を過ごす」――そんな「リビ充家族(リビング充実家族)」が増えています。子どもが小さいうちはまだしも、大きくなったら? 勉強は? お父さん、お母さんの居場所は?……「リビ充」を楽しんでいるご家庭にお邪魔し、お話を伺います。入居前リフォームの後は、必要に応じたDIYで暮らしやすさを維持

埼玉県にお住まいの本間さんは、同じく一級建築士の夫と小学5年生の男の子(Sくん)との3人暮らし。もともと3LDKだったマンションを、入居前に2LDKにリフォームしたそうです。

「新居に対する夫婦の希望は、広々としたリビングでくつろぐこと、大きなダイニングテーブルを置くこと、明るいキッチンで料理をすること。そのために、リビング横にあった個室の壁を取り払って、リビング・ダイニングスペースと一体化させました。目障りだったキッチンのつり戸棚とカーテンボックスも取り外し、視覚的な広がりも感じられるようにしています」と本間さん。

【画像1】つり戸棚を取り外したおかげで開放感がアップした上、キッチンに立つ人とダイニングテーブルに座る人のコミュニケーションがスムーズに(写真撮影/片山貴博)

【画像1】つり戸棚を取り外したおかげで開放感がアップした上、キッチンに立つ人とダイニングテーブルに座る人のコミュニケーションがスムーズに(写真撮影/片山貴博)

入居当時2歳だったSくんは、現在10歳。小学校高学年というと、そろそろ授業がむずかしくなるころ。「勉強に集中できる環境を」と子どもに個室を与えるご家庭も多いなか、本間家の選択は「リビング学習の継続」でした。

「息子が高学年になるタイミングで、現在使っていない洋室を子ども部屋にしようと考えていたんです。でも、本人に気持ちを尋ねたところ『今のままがいい』とのことで、今回は見送りました」。Sくんに理由を聞いてみると、少し恥ずかしそうに「お母さんのそばがいい。勉強で分からないところがあったら、すぐに聞けるから」。まだしばらくは、今の学習スタイルのほうが落ち着くようでした。

【画像2】リビング学習を続けると決まって、ダイニングテーブル上の照明と天井に取り付けたスポットライトの白熱灯を蛍光灯に変えたという本間さん。「電球色のほうが雰囲気はいいのですが、蛍光灯のほうが勉強に集中できるようなので」(写真撮影/片山貴博)

【画像2】リビング学習を続けると決まって、ダイニングテーブル上の照明と天井に取り付けたスポットライトの白熱灯を蛍光灯に変えたという本間さん。「電球色のほうが雰囲気はいいのですが、蛍光灯のほうが勉強に集中できるようなので」(写真撮影/片山貴博)

ダイニングスペースの一角に設けているのは、親子のスタディーコーナー。自宅で仕事をしている本間さんの作業スペースになったり、子どもの勉強スペースになったりします。

「デスクと、その上のシェルフ、右手の本棚は、夫がDIYでつくったものです。子どものランドセルや学校の教科書、通信教育の教材などが収まるよう設計したのですが、高学年になると学用品の量が一気に増えて使いづらくなりました。不要なものを整理したりシェルフを改造したりして収納力を上げたので、これで中学生までは問題ないはず。ここからものがあふれないことを祈っています(笑)」

【画像3】デスク前の壁はコンクリートの戸境壁なので、くぎを打つことができません。本間さんは「この場所にシェルフをDIYする前提で、入居前のリフォーム時に大工さんに下地となる板を貼っておいてもらいました」(写真撮影/片山貴博)

【画像3】デスク前の壁はコンクリートの戸境壁なので、くぎを打つことができません。本間さんは「この場所にシェルフをDIYする前提で、入居前のリフォーム時に大工さんに下地となる板を貼っておいてもらいました」(写真撮影/片山貴博)

【画像4】以前は扉なしで飾り棚のように使っていたというデスク上のシェルフに、丁番(開き戸や開き蓋などの開閉軸に用いる金物)で扉を取り付けました。「扉を付けると、見た目を気にせず雑多なものをギュッと入れられるから、収納力が上がりました」(写真撮影/片山貴博)

【画像4】以前は扉なしで飾り棚のように使っていたというデスク上のシェルフに、丁番(開き戸や開き蓋などの開閉軸に用いる金物)で扉を取り付けました。「扉を付けると、見た目を気にせず雑多なものをギュッと入れられるから、収納力が上がりました」(写真撮影/片山貴博)

Sくんもご夫妻も、家にいるときは全員がほとんどの時間をリビングで過ごしているという本間家。家族みんなが集まってゆったりくつろぎ、思い思いに過ごせる空間は、入居前リフォームとDIYで実現したものだったんですね。

勉強、おけいこ、遊び…etc., 小学5年生のリビングでの過ごし方

朝起きてから学校へ行くまで、帰宅してから夜寝るまで、ほとんどの時間をリビングで過ごすというSくんですが、「していること」は勉強ばかりではありません。例えば、学校から帰ったら一番に向かう場所はピアノの前。3歳から習っているピアノの練習を1時間するのが日課です。

【画像5】取材に訪れた日の翌週に、ピアノの発表会を控えていたSくん。演奏する予定の曲「バッハのイタリア協奏曲」を弾いてくれました(写真撮影/片山貴博)

【画像5】取材に訪れた日の翌週に、ピアノの発表会を控えていたSくん。演奏する予定の曲「バッハのイタリア協奏曲」を弾いてくれました(写真撮影/片山貴博)

現在Sくんが夢中になっているのは、「バドスピ(バトルスピリッツ)」や「デュエマ(デュエル・マスターズ)」といったカードゲーム。リビングのテーブルにカードを広げて遊びます。歴史が大好きで、戦国武将や城に関する本をソファに座って読むことも多いのだとか。

本間さんは「カードゲームも歴史も、むずかしすぎて私にはついていけません(笑)。直接遊びの相手をしなくても、リビング・ダイニングとキッチンがつながっていてお互いの気配を感じられるから、子どもも安心して遊びに集中できるようですよ」

【画像6】ピアノの右手にある扉は、造り付けの収納スペース。収納用品で細かく仕切り、Sくんがリビングで遊ぶときに使うカードやレゴのパーツなどを収めています(写真撮影/片山貴博)

【画像6】ピアノの右手にある扉は、造り付けの収納スペース。収納用品で細かく仕切り、Sくんがリビングで遊ぶときに使うカードやレゴのパーツなどを収めています(写真撮影/片山貴博)

ちなみに、小学校中学年までSくんが夢中だったのは「レゴ」。組み立てた作品を飾っているシェルフもDIYしたものだそうです。「もともとは本棚としてつくったものなのですが、どんどん増えるレゴの作品を、せっかくだから飾りながら収納しようと考えて、“レゴ棚”に改造しました」

【画像7】本棚としてDIYしたシェルフは棚板の間隔が広く、小さな作品を飾りづらかったそうです。棚板を付け加えたことで、背の低い作品をたくさん並べて飾れるようになりました(写真撮影/片山貴博)

【画像7】本棚としてDIYしたシェルフは棚板の間隔が広く、小さな作品を飾りづらかったそうです。棚板を付け加えたことで、背の低い作品をたくさん並べて飾れるようになりました(写真撮影/片山貴博)

子どもの成長とともに、リビングに置くものの数や種類は変わってゆきます。その都度、収納場所や収納用品を調整していくことが、本間邸のリビングを快適に保ち続ける秘訣のようでした。

多趣味だからこそ! 趣味のものは「リビング以外」に分散収納

家族共通の趣味が多い本間家では、趣味に関するものはあえて「リビング以外の場所」に収めることで、リビングを広く保っているそうです。

例えば、本。読書好きなご夫妻は建築関係やアート、インテリアに関する本、Sくんは歴史本や図鑑、小さいころに読んでいた絵本など、蔵書は1000冊以上にも及びます。収納しているのは、玄関を入ってすぐの場所に置いた「無印良品」の「スタッキングシェルフ」。……でも、よく見ると本棚の奥に部屋が見えるような?

【画像8】本棚を寝室側に置くか廊下側に置くかで悩んだ末、「だったら中間に置けばいい!」と、壁をくり抜いて設置する方法を思いついたという本間さん(写真撮影/片山貴博)

【画像8】本棚を寝室側に置くか廊下側に置くかで悩んだ末、「だったら中間に置けばいい!」と、壁をくり抜いて設置する方法を思いついたという本間さん(写真撮影/片山貴博)

「実はこの本棚は、寝室と廊下の間の壁をくり抜いて埋め込んだものなんです。自分たちで設計して、作業は大工さんにお願いしました。本棚をゼロから造作すると50万円ほどかかるということだったので、市販の本棚を埋め込んでもらったところ、半額以下で仕上げることができましたよ」

【画像9】寝室で本を読むことも多いため、廊下側からも寝室側からも本を手に取れるのが便利だそうです(写真撮影/片山貴博)

【画像9】寝室で本を読むことも多いため、廊下側からも寝室側からも本を手に取れるのが便利だそうです(写真撮影/片山貴博)

親子で絵を描いたり、ものをつくったりするのも大好きだという本間家。「せっかくつくったんだからしまいこまず、飾りながら収納しよう」という“レゴ棚”と同じ発想で、あちこちに作品が飾られています。

【画像10】子どもの作品をインテリアとして飾るコツは「あえて大きなキャンバスを選ぶこと。作品としての迫力がでます」と話す本間さん(写真撮影/片山貴博)

【画像10】子どもの作品をインテリアとして飾るコツは「あえて大きなキャンバスを選ぶこと。作品としての迫力がでます」と話す本間さん(写真撮影/片山貴博)

寝室の壁にかけられている絵(画像10)は、夫とSくんが描いたもの。アクリル絵の具を塗ったキャンバスに街の絵を描き、カットしたメラミンスポンジで色付けしました。玄関にかかっている作品(画像11)は、Sくんが小学1年生の夏休みの課題としてつくったもの。発泡スチロールに描いた恐竜の絵を糸ノコでカットして、キャンバスに貼り付けました。

【画像11】本間さんによると、「水彩画や筆は意外と扱いがむずかしいので、小さい子にはアクリル絵の具とスポンジがおすすめです。多少失敗しても“味”になりますよ」(写真撮影/片山貴博)

【画像11】本間さんによると、「水彩画や筆は意外と扱いがむずかしいので、小さい子にはアクリル絵の具とスポンジがおすすめです。多少失敗しても“味”になりますよ」(写真撮影/片山貴博)

最近は、新たにロードバイクが家族共通の趣味に加わりました。3人分のバイクは「将来の子ども部屋」に保管しています。直置きすると場所をとるので、壁面にDIYでラックを設置し、バイクをかけて収納しています。「息子が個室を欲しがるまで、ここは自転車部屋として使う予定です(笑)」と本間さん。

【画像12】正面のくぎが打てる壁には直接ラックを取り付け、自転車を1台引っ掛けています。手前側の壁には釘が打てなかったため、下地を貼ってラックを設置。2台の自転車を引っ掛けています(写真撮影/片山貴博)

【画像12】正面のくぎが打てる壁には直接ラックを取り付け、自転車を1台引っ掛けています。手前側の壁には釘が打てなかったため、下地を貼ってラックを設置。2台の自転車を引っ掛けています(写真撮影/片山貴博)

リビングを広くとって多用途に使い、同じ空間の中で家族が思い思いの時間を過ごす「リビ充家族」。そのために本間家が工夫しているのは、リビングの間取りや家具配置、収納方法ばかりではありません。家全体を充実した空間に仕立てあげることではじめてリビングでの家族の時間も充実させられる。……そう気づかせてくれた、本間家の暮らしぶりでした。

●取材協力
本間ゆりさん HP
一級建築士。マスターライフオーガナイザー。2002年「本間秀雄建築設計事務所」を共同主宰。2011年事務所名を「暮らしデザイン 一級建築士事務所」に変更。2012年、日本ライフオーガナイザー協会認定講師「マスターライフオーガナイザー」に。NHK総合「おはよう日本」や朝日新聞出版「AERA」で、自身の親の家の片付けについて語るなど、「老後の生活を豊かに、人が最後まで自立して過ごせる家づくり」を提案している。●【連載】リビ充家族記事一覧
・リビ充家族[1] 充実したリビングなら中学受験だって乗り越えられる!
・リビ充家族[2] 61平米に家族4人。2LDKから1LDKへのリノベーションでかなえた快適な暮らしとは
・リビ充家族[3] その日の気分で間取りが変えられる「間取りの無い家」実証実験中!
・リビ充家族[4] 入居前リフォームとDIYで実現した、家族みんなが思い思いに過ごせる空間元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/138976_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

火災だけじゃない!? 台風や落雷でもOK。家の保険の補償内容、ちゃんと知ってますか?

$
0
0
火災だけじゃない!? 台風や落雷でも。家の保険の補償内容、ちゃんと知ってますか?

家を建てたり購入したとき、万が一に備え、持ち家という資産を守るために加入する火災保険。その補償内容、実はよく分かっていない……なんてことはないだろうか? 火災保険がカバーしてくれる範囲や、被害に遭ったときにしておくこと、契約時の注意ポイントなどを解説する。
なお、賃貸住宅の火災保険については「賃貸の火災保険って何? 契約の補償額はいくらが妥当? 」の記事をチェックしよう。
「火災」保険だけど火災以外もOK。風や水の被害もカバー

火事で家が燃えてしまったときに、保険金が支払われるのが火災保険。実は、補償される事故は火災以外にもいろいろある。台風や竜巻、暴風などで屋根が飛んでしまったり、飛んできたモノが窓にぶつかって窓ガラスが割れたり。洪水で床上浸水して、建物が傷んだり、家具が使えなくなったり。このような自然災害のほか、加入しているプランによっては、給排水管が破裂して室内が水浸しになった、空き巣にドア錠を壊されたなど、思いもよらない事故で被害に遭った場合の損害も補償の対象だ。

なお、支払われる損害保険金の額は、契約した保険金額を上限に、発生した損害額(実損分)から免責金額(自己負担額)(※)を差し引いた額なのが一般的。保険金額1000万円の契約(免責金額(自己負担額)は0円)でも、例えば実損が10万円なら支払われる額は1000万円ではなく10万円なので注意しよう。

※免責金額(自己負担額)……損害が発生した場合、損害を受けた金額のうち契約者が自己負担するものとして設定する金額のこと。自己負担額を設定することで、保険料を抑えることができる。

【画像1】個人用火災総合保険『THEすまいの保険』(損保ジャパン日本興亜)の場合。補償範囲、補償内容は保険商品、契約プラン等によって違ってくる(取材により筆者作成)

【画像1】個人用火災総合保険『THEすまいの保険』(損保ジャパン日本興亜)の場合。補償範囲、補償内容は保険商品、契約プラン等によって違ってくる(取材により筆者作成)

モノが飛んできて窓が割れた。どうやって証明するの?

夏から秋は台風が多くやってくる時期。また、竜巻の発生が増える季節でもある。あなたの家も雨や風で被害を受けるかもしれない。でも、火災保険に入っていて「水災」「風災」がカバーされていれば、もしものときも保険金が出る。

しかし、ちょっと気になることが……。ひと目で建物や家財が被害を受けたことが分かる火事や、広い範囲で被害が起こりテレビや新聞などで報道されることも多い洪水などの水災と違い、モノが飛んできてガラスが割れた、などの風災による被害は、どうやって証明すればいいのだろう? 損保ジャパン日本興亜の担当者にそのポイントを伺った。

●被害を受けたら写真を撮っておく
大切なのは、被害を受けたことが証明できるように写真を撮っておくこと。その際、モノが飛んできて割れたガラスや、強風で剥がれた屋根などの損傷箇所はアップだけでなく、その箇所も含まれた建物全体を撮影しておこう。写真は、補償を受けるための資料のひとつとなる。

「申告いただいた被害発生日の台風や暴風などの気象データを確認します。また、お客様に損害発見時の状況をヒアリングして、現物や写真を確認して判断しています」(損保ジャパン日本興亜・広報部、以下同)。つむじ風など報道されないような超局地的な風による事故も、風災による損害として補償対象になるそうなので、写真撮影を忘れずに。

●3年間はさかのぼって保険金を請求できる
台風や洪水など、自然災害のときは、自宅から避難をしたり、片付けに追われたりで、保険金請求の手続きどころではなくなる場合もあるだろう。そのまま忘れてしまって、数年後、「そういえばあのときの台風の被害って、保険でカバーできたかも!」と突然思い出すことも。

「保険金請求権は法律(保険法)上、3年間で時効となり消滅します。つまり、3年間はさかのぼってご請求可能です。ただし、時間が経過すると損害の確認等が困難になり、お支払できないことがありますので、被害に遭われたらできるだけ早く保険会社にご連絡ください」

●安全確保のため片付けや修理はOK
保険金が支払われる前に、被害を受けた場所や周辺を片付けたり修理してしまってもいいのだろうか。結論としてはOK。損傷箇所をそのままにしておくのは防犯面を考えると好ましくない。窓ガラスが割れていれば不用心だし、家でゆっくり眠ることもできない。屋根が壊れていれば雨の日に建物を傷めてしまう。片付けや修理は、保険会社の担当者の訪問を待たずに、すぐにしてしまって大丈夫。ただし、前にも述べたように、損傷箇所や建物全体の写真は撮っておくこと。また、修理をした際は修理の見積書などをもらっておこう。洪水や落雷など、その他の被害のときも同じだ。

火災保険に入るなら、契約内容はここをチェック!

火災保険は保険商品や契約プランによって補償の範囲が違ってくる。契約の際には、どんなことに注意しておくといいのだろう。

1.水災が補償される契約か
「近年の異常気象の影響で、水災の事故は増加傾向にあり、これまでに水災が発生しないような地域でも被害が発生しています。ハザードマップ等でお住まいの立地状況や過去の浸水等を確認しておきましょう」

都市部では河川が近くになくても下水などがあふれる都市型の水災が、高台でも周囲より地盤が低い土地には水災の危険がある。周辺に崖があれば大雨などによる土砂崩れや落石、寒冷地では融雪洪水の危険もあるので注意。

2.家財の補償があるか
火災保険は建物と家財の契約は別々なのが一般的。建物のみに火災保険をつけている場合、家具や家電など家財の損害は補償されない。水災・落雷など自然災害による家財の損害は意外に大きい。また、生活の立て直しに多額の費用が発生した場合、建物の補償だけでは不足するケースもある。家財を補償する火災保険の契約をしておくと安心だ。

「契約プランによっては、引越しなどの際にドアに家具をぶつけて壊してしまった場合や、子どもが室内で遊んでいるときにうっかり物を壊してしまった場合など、不測かつ突発的な事故による損害も補償の対象になります」

3.個人賠償責任特約は一家で1契約がオススメ
日常生活で、保険加入者や家族が他人にケガを負わせたり、他人の物を壊したりした結果、法律上の損害賠償責任を負うことがある。最近相次いでいる自転車事故による高額賠償もその一例だ。

「個人賠償責任特約をつけることで賠償事故に備えることができます。一家で1契約、加入しておくのがオススメです。なお、加入している自動車保険などに個人賠償責任特約が付帯されている場合は、補償が重複する可能性があります。契約内容をよくご確認ください」

4.地震保険・地震危険等上乗せ特約も検討
地震保険は地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失によって損害が発生した場合に、最大で火災保険金額の50%まで補償される保険。火災保険金が2000万円なら、最大で1000万円までが補償金額となる。大地震で被災したとき、地震保険だけでは必ずしも元通りの家を再建することはできないが、被災後の当面の生活を支え、生活の立て直しに大きな役目を果たす。

「地震保険のほか、地震危険等上乗せ特約をセットすれば、地震保険金と合わせて、最大で火災保険金額の100%まで補償を受けることが可能です」
万が一に備えて加入を検討するといいだろう。

火事や自然災害は、忘れたころにやって来るもの。住宅を購入するとき、住宅ローンの返済期間中は火災保険に加入することが融資条件になっているケースが多いが、住宅ローンを返し終わってからや、住宅ローンを借りずに家を取得した場合も、火災保険には加入しておいたほうが心強い。また、被害に遭ったのに補償されることに気がつかなかった、などのうっかりを防ぐためには、自分がどんな火災保険を契約しているか、年に1度、確認しておくのがオススメだ。

●取材協力
・損保ジャパン日本興亜元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/138793_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

「ニトリ渋谷公園通り店」がオープン! ニトリの都心進出が止まらない。その狙いを聞いてみた

$
0
0
「ニトリ渋谷公園通り店」がオープン! ニトリの都心進出が止まらない。その狙いを聞いてみた

2015年から都心への出店を加速させてきたニトリ。そして2017年6月、渋谷に都心最大規模の店をオープンさせた。でも、郊外の大型店を中心に展開してきたニトリが、なんで都心に? 首都圏のニトリの特徴は? 編集部ではニトリ渋谷公園通り店オープン前の内覧会に参加。その様子とともに紹介していこう。
なんでニトリが都心に出店し始めたの?

2015年4月、プランタン銀座(現・マロニエゲート銀座2)に出店したのを皮切りに、都心への出店を加速させているニトリ。その後、新宿、池袋の百貨店にも出店し、注目を集めてきた。

そしてこのたび、ニトリグループ490店舗目、国内445店舗目となる、渋谷公園通り店がオープン。渋谷駅から徒歩6分、2016年8月に閉店したカラオケ店「渋谷シダックスビレッジクラブ」の跡地ビルに、全9フロア、店舗面積約1510坪という都心最大級の大型店が誕生した。

それまで郊外の大型店を中心に展開してきたニトリは、すでに47都道府県を制覇し、都心には新たな出店の余地があった。また、これらは10年前から似鳥昭雄会長兼CEOが「東京に出店するなら環七、環八、新宿、渋谷、池袋」とターゲットにしていた場所でもあったのだ。

渋谷は駅の乗降客が多く、公園通りの通行量も多い。「都心部には、ニトリの名前は知っていたけど利用したことがない、という人が大勢いる。今後はこうした新しい客層も取り込んでいきたい」と白井俊之社長。

車がないと行けない郊外の店から、家の近くにあって気軽に行ける店へ。目的をもって行かなくとも、通勤・通学やちょっとしたお買い物途中で行ける店へ。……都心にあることで、人々が店に足を運ぶきっかけそのものが変わる。さらに、次に紹介するさまざまな工夫により、新しい客層を取り込んでいく構えだ。

【画像1】渋谷公園通り店には初の試みが目白押し。素材や色をセレクトして好きなソファがつくれる『NITORI STUDIO』に、新たにレザーが登場(写真撮影/前川ミチコ)

【画像1】渋谷公園通り店には初の試みが目白押し。素材や色をセレクトして好きなソファがつくれる『NITORI STUDIO』に、新たにレザーが登場(写真撮影/前川ミチコ)

都心型ニトリの特徴は?

生活雑貨から大型家具にいたるまでを低価格で豊富に品ぞろえするのがニトリの強み。でも、郊外店に比べて賃料の高い都心店で、品ぞろえに影響が出るなど、違いはないのだろうか。

郊外店は車で来店する人が多く、車に積める商品は持ち帰る人が多いため、在庫のための広いスペースが必要。都心店は電車で来店する人が多く、大型商品は自宅配送を希望する人が多いため、物流センターから直接配送することにより、売り場の在庫を抑えることができる、というわけだ。

渋谷公園通り店では、取扱商品数はフルラインナップの約7割。1~5階がホームファッション、6~9階が大型家具の売り場というフロア構成になっている。渋谷に遊びに来る若者を意識して、従来の店舗と比べると価格帯が低めの商品や、カラフルなアイテムを集めているという。

さらに、1フロアの面積がコンパクトな多層階となっているのを活かし、壁面をディスプレイに積極的に利用しているのも特徴。壁面プロジェクターに商品動画を映すほか、プロジェクター型のデジタルカタログ、スマートフォン対応のフロアマップなど、新たな試みも満載だ。

【画像2】期間限定で設置されているプロジェクター型デジタルカタログ。テーブルに映し出されたカタログをタッチパネル感覚で操作しながら商品を選べる(写真撮影/前川ミチコ)

【画像2】期間限定で設置されているプロジェクター型デジタルカタログ。テーブルに映し出されたカタログをタッチパネル感覚で操作しながら商品を選べる(写真撮影/前川ミチコ)

都心にニトリができて、生活は変わった? 利用者に聞いてみた!

ここ数年で都心に続々とニトリが出店し、都心を生活圏とする人の暮らしは変わったのだろうか? 気になるコメントを集めてみた。

●「就職を機に地方から上京し、生活用品すべてをニトリでそろえた。都心に来たばかりで、どの店に何があるのか分からないなか、もともと知っているニトリを発見し、安心した」(20代・会社員)

●「会社帰りにいつでも行けるので、気に入った商品が自分の部屋に収まるのか分からないときは、家で調べて翌日また出直す、ということが簡単にできるようになった」(30代・会社員)

●「高齢の親に家具をプレゼント。自分が都心のニトリで候補を絞り、親が地元のニトリで実物を見て、引き出しの軽さなどをチェック。離れていても一緒に買い物ができるようになった」(40代・自営業)

などなど、都心のニトリは、郊外のニトリとともに多くの人の暮らしに役立っているようだ。

スペースの制約を受けやすい都心にありながらも、さまざまな工夫により、郊外店に引けを取らない品ぞろえを誇る都心店。条件が合えば、今後も都心店を増やしていくことを視野に入れているそうなので、皆さんもさっそく行ってみては。

●取材協力
・ニトリ元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139083_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

佐々木勇気六段で注目が集まるジュネーブ! 気になる住宅事情を現地の人に聞いてみた

$
0
0
佐々木勇気六段で注目が集まるジュネーブ! 気になる住宅事情を現地の人に聞いてみた

注目が集まる藤井聡太四段と対決し、一躍時の人となった佐々木勇気六段。端正な顔立ちであることもさることながら、ジュネーブ生まれというニュースを覚えている人も多いのでは。でも、スイス・ジュネーブの住宅事情、暮らしとは一体どんなものなのだろうか。現地在住のGenevieveさんに話を聞いてみた。
日本と比較しても家賃が高めのジュネーブ。でも冷房&洗濯機置き場がない!?

スイス・ジュネーブといっても、どんな街かピンとくる人はきっと少ないはず。イメージとしては、「国際連盟の本部があったところだっけ……?」という程度の人も多いだろう。

まず地理でいうと、スイスの最西端に位置し、レマン湖のほとりにある美しい街だ。

写真/PIXTA

写真/PIXTA

第2次世界大戦までは、国際連盟の本部があり、現在でもWHOをはじめとする各種国際機関が200以上も集中しているため、世界中から官僚や政治家も集まっている国際都市だという。そんなジュネーブについて、まずは家賃・物価から聞いてみた。

「日本でも物価の高いといわれる東京と比較しても家賃・物価ともにとても高い印象です。わが家は夫婦と子どもの3人家族で、集合住宅で暮らしていますが、広さはおよそ100m2、家賃は4500スイスフランです。シングルタイプでも月2000~3000フランは取られるイメージです。ランチは平均で20スイスフラン、サンドイッチが6~9フランといったところでしょうか」

1スイスフランを117.48円(※2017年7月26日現在)で換算すると、1カ月の家賃はなんと約52万8000円! シングルでも家賃23万円~35万円、ランチは約2300円となる。世界中から国連機関に勤めるエリートが集まる街とはいえ、さすがにこの家賃&物価には驚く。

気になる間取りだが、「わが家の場合、リビングダイニング、キッチン、寝室が2室、バスルーム1室、トイレ2つ、無駄に広い玄関(四畳半くらいあり、独身のころ暮らしていたボロアパートと同じくらいの広さがあります)とテラスがあります。通常、夏は涼しいのですが、このところ異常気象で今夏は猛暑に見舞われています。冷房がついていない家がほとんどなので、朝の冷たい冷気を入れ、家を閉め切ってしのいでいます!」(Genevieveさん)

欧州が暑いとは、何かのニュースで耳にしていたが、ジュネーブでもまさかの猛暑とは。特に今年の6月は猛暑で、気温も35度近くまで上がったため、冷気を入れてシャッターを閉めても暑く、扇風機でやっとしのげる暑さだったそう。「30度前後でしたらなんとかしのげますが、35度近くまで上がると冷房無しでは地獄です」とのこと。ちなみに冬は、全館暖房がはいるので、室内はとても暖かく、快適だとか。また、古い建物を大切にし、リノベーションして暮らす文化が根付いた欧州ならではのお悩みもあるそう。

「洗濯機がお家の中にある家庭が少ないことが特徴的です。アパートには、共用の洗濯ルームがあり、皆さんそこで洗濯しています。日本の生活から考えると不便ですよね! 洗濯機置き場と水源の確保が難しいのかと思います。ほかにも、度々断水になったり、エレベーターの点検が行われて止まったり……という不便もあります。3日連続で8時~17時まで断水や、3日連続でエレベーター点検のため使用禁止……などなど、もっと早く直せるだろう……ってゆーか不便すぎるだろ? ということがたびたびあります」。

自宅に洗濯機置き場がないというのは、確かに日本の家からするとちょっと想像がつかない。大人だけの家庭ならともかく、子どもがいる家庭だとどうしているのだろうか。エレベーターが使えず、大量の洗濯物を持って移動するの……? と想像しただけで、うんざりしてしまった。

食事はチーズとポテト、ソーセージ中心!

気になる「食事」についても聞いてみた。

「スイスのお食事ですが、スーパーは、チーズとヨーグルト、そしてチョコレート売り場が広く、基本的にはじゃがいもとチーズとソーセージを主に食べているイメージです。冬になると家庭でチーズフォンデュやラクレットを楽しみます。あと、スイスのみなさんは、夏はバーベキューが大好きで、公園や湖畔、家の庭でとにかくバーベキューばっかりしています」

ラクレットとは、巨大なチーズを溶かしてポテトにかける、シンプルな料理だったはず。やはりイメージどおり、チーズをたくさん食べているようだ。

写真/PIXTA

写真/PIXTA

ところで、日本人でジュネーブ在住の人は、どんなお仕事をしているのだろう。やっぱりエリート外交官や国際機関に勤める人が多いのだろうか。

「やはり国際機関が多いので、WHOやILOなど国際機関でお仕事をされている方が多い印象です。あとは、日本たばこ産業の海外拠点がジュネーブにあるそうで、JTの方も多いですね。あとは金融業の方や製薬関係の方もいらっしゃいます」

ちなみに、スイスの公用語は4つあり、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語(ローマの時代からアルプスの山間部で話されてきた言語)が使われているそう。地域によって話す言語が違い、ジュネーブではフランス語が公用語だが、首都ベルンではドイツ語を、イタリアとの国境付近ではイタリア語を話すのだとか。

「スイスでは、ある程度の年齢になると第二外国語、第三外国語という形で、英語や他の地域の言語を学ぶので、家庭でも多言語なことが多く、お父さんがドイツ語圏出身なのでドイツ語で会話し、お母さんとはフランス語で会話……なんてこともままあるようです」

といい、日本語もおぼつかない筆者からすると、みなハイパーエリートに思える。マルチリンガルってこういう環境で育つんだな、と納得。最後にスイスの人の雰囲気についても聞いてみた。

「スイスの人はみんな子どもに優しく、赤ちゃんを連れていると必ずと言っていいほど話しかけられます。きっと佐々木六段もお母さまも、たくさんのスイスマダムに話しかけられたのではないでしょうか」

いざ生活するとなるとさまざまな困難もあるかもしれないが、美しい風景、優しい人たちと魅力も多そうな街、ジュネーブ。一度訪れてみたいものだ。

●取材協力
・ジュネーブ徒然草 スイスで出産、子育て元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139132_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

夫婦の暮らし方調査[1] 夫婦の休日。子どもがいる夫婦のほうが別々に過ごすことが多い!?

$
0
0
夫婦の暮らし方調査[1] 夫婦の休日。子どもがいる夫婦の方が別々に過ごすことが多い!?

結婚して夫婦になると、どんな暮らしぶりなの? まだ結婚していない人も、既に結婚している人にとっても、よその夫婦はどうなのか、興味津々ですよね。また、一口に夫婦と言っても結婚年数や子どもがいるかいないかによって、事情は異なるはず。そこで今回は、夫婦の暮らし方をテーマに調査を実施しました。全6回でお送りする夫婦調査の第一弾は、ふだんの休日の過ごし方に関してです。休日はいつも一緒? それとも休日くらいは別行動? 気になる夫婦の過ごし方をチェックしてみてくださいね。
子どもがいない夫婦は半数が一緒に過ごしている結果に

今回調査に協力してくれたのは、20~69歳の既婚男女300人。
休日は夫婦でどのように過ごしているのか聞いてみたところ、「夫婦で一緒に過ごすことが多い」(43.3%)がトップ。つづいて僅差で「一緒に過ごすこともあるが、別々に過ごすこともある」(38.7%)という結果になりました。

【画像1】5人に2人は「夫婦で一緒に過ごすことが多い」と回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像1】5人に2人は「夫婦で一緒に過ごすことが多い」と回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

これを子どもがいる夫婦といない夫婦で比べてみると、子どもがいる場合では順位が逆転し、「一緒に過ごすこともあるが、別々に過ごすこともある」が43.5%とトップ、「夫婦で一緒に過ごすことが多い」は39.1%で2位となります。一方、子どもがいない場合には、「夫婦で一緒に過ごすことが多い」が50.0%、続いて「一緒に過ごすこともあるが、別々に過ごすこともある」(31.0%)となり、半数が夫婦一緒に過ごしていることが分かります。

【画像2】子どもがいる夫婦と子どもがいない夫婦では、休日の過ごし方の順位が異なる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】子どもがいる夫婦と子どもがいない夫婦では、休日の過ごし方の順位が異なる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

子どもがいると、小さいころは家族一緒に過ごすことが多いですが、成長するにつれ、それぞれの子どもの予定に合わせて夫婦が手分けをして行動……といったことが増え、いつも夫婦一緒とはいかないのかもしれませんね。

夫婦の休日の過ごし方は、一緒にいたいかどうかより、子どもがいるかいないかによって決まる!?

前述の休日の過ごし方を回答した理由を、子どものいる夫婦、子どものいない夫婦でそれぞれ聞いてみると、子どもがいる夫婦のトップは「家族みんなで過ごすことにしているから」(31.1%)、2位は「お互いのプライベートを優先しているから」(23.7%)という結果に。子どもがいる場合、一緒に過ごせるときには子どもも含めてできるだけ一緒に過ごし、お互いの予定があるときには別々に過ごす、という切り替えをしている夫婦が多いのかもしれません。

一方、子どもがいない夫婦のトップは「お互いのプライベートを優先しているから」(28.6%)、2位は「共通の趣味があるから」(25.0%)でした。子どもがいない夫婦のほうが、二人で共通の趣味をもち、その趣味を通じて夫婦のコミュニケーションをとっているのかもしれません。

【画像3】「共通の趣味があるから」については、子どものいる夫婦、いない夫婦で大きな差が(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】「共通の趣味があるから」については、子どものいる夫婦、いない夫婦で大きな差が(出典/SUUMOジャーナル編集部)

具体的な休日の過ごし方を聞いたところ、以下のようなコメントがありました。

【夫】
・買い物やお出かけ(29歳)
・家の掃除を分担するようにしています。あとはゴロゴロしている(32歳)
・予定のない日は、妻と一緒に家の中や外で子どもと遊ぶことが多い(38歳)
・スポーツやショッピング、旬の食材を使った料理などを一緒に楽しむ(47歳)
・子どもの習い事の見学や、外食をする(42歳)
・好きな野球観戦やコンサート、映画などを一緒に楽しむことが多い(53歳)
・子どもの野球の試合を見に行くか、買い物に行くことが多い(54歳)
・映画鑑賞が互いに好きだから、一緒に出かけることが多い(65歳)
・妊娠中の娘が心配なので、妻はときどき泊りがけで娘に会いに行っています。そのとき、私は自宅で過ごしています(64歳)

【妻】
・子どもを連れて買い物に出かける。子どもが小さいので、夫婦で行くほうが普段の買いものも楽だから(29歳)
・お互い予定がない日は、昼過ぎまで寝ていて、遅めの昼食兼夕食を食べに行くことが多い(25歳)
・庭いじりをして、園芸センター巡りをしてお花や木を手に入れてまた帰って庭いじり。ガーデニングがお互いの趣味だから、ときどき一緒にDIYをする(34歳)
・お互いに予定がないときは、子どもの行きたいところへ行くことにしている(34歳)
・朝は一緒にデニーズのモーニングに行って、その後はお互いに自由に行動している(45歳)
・休日は子どもの試合が入っているので試合観戦に行きます(46歳)
・一緒に買いものに行ったりドライブしたり、私は洋裁を、夫は読書することが多い(59歳)
・買い物に出かけたり、日帰り温泉や日帰りドライブ、家でテレビや映画を見る(53歳)
・夫婦共通の友達のグループとの会合や食事会に一緒に出かける。またそれぞれの友達との付き合いで、別行動するときもあります(66歳)
・3食は原則夫婦で一緒に食べる。午後からそれぞれの趣味をすることが多い(68歳)

こうして見ると、子どもがいる、いないで、夫婦の休日の過ごし方は異なることが分かります。
家族構成が変化すると、生活パターンも変化します。それまではインドア派だった夫婦が、子どもができたことによりアウトドア派に変わるということもあるかもしれません。そして子どもが成長することで、家庭環境はまた変化するため、夫婦の休日の過ごし方も変わっていくようです。

せっかくの休日ですから、双方が満足のいく過ごし方をしたいもの。そのためには、お互いに思いやりをもち、譲り合うことも大切なのかもしれません。そして、それが夫婦円満、家族円満につながるのだと思います。
次回は、長期連休の旅行先や帰省先の決め方についての調査結果を発表します。主導権は夫婦どちらにあるのかなど、ズバリ聞いていますのでお楽しみに。

●調査概要
・[夫婦の暮らし方に関するアンケート]より
・調査期間 2017年7月10日~7月11日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国にお住いの20~69歳の既婚者
・有効回答数:男女300名(男性150名、女性150名)元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139239_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

夫婦の暮らし方調査[2] 長期休暇の過ごし方、家庭円満の秘訣は一緒に決めること?

$
0
0
夫婦の暮らし方調査[2] 長期休暇の過ごし方、家庭円満の秘訣は一緒に決めること?

夏休みを目前にした今、夫婦の暮らし方調査で取り上げるのは、長期連休に旅行先や帰省先をどうやって決めているか。夫婦どちらかに決定権があるのか、それとも夫婦一緒に決めることが多いのか。ほかの夫婦の実態を見るもよし、これから夫婦になるための勉強として見るもよし。ぜひチェックしてみてくださいね。
「みんなで」が円満の秘訣!? 休暇の予定はみんなで決める家庭が約半数

まず、ゴールデンウィークや夏休み、年末年始などの長期連休のとき、夫婦または家族での予定はどのように決めているのか、聞いてみました。

【画像1】半数以上の人が「夫婦または家族で一緒に決める」と回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像1】半数以上の人が「夫婦または家族で一緒に決める」と回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

半数以上の人が「夫婦または家族で一緒に決める」(58.0%)と回答しました。2位、3位は僅差で「配偶者の希望を優先させることが多い」(12.3%)、「子どもの希望を優先させることが多い」(11.0%)と続きます。

家族で一緒に過ごす時間が長い長期休暇ですから、夫婦または家族で話し合って一緒に決める人が多いようですね。「自分の希望を優先させることが多い」と回答したのは9%と少なく、自分よりも家族の意見を優先させる人が多い結果に。これが夫婦または家族円満の秘訣なのかもしれませんね。

回答した理由としては、以下のようなものがありました。

◆夫婦または家族で一緒に決める
・夫が仕事柄、休日でも仕事が入るので、それ以外の日にちでなるべくいろんな所へ行けるように調節するため(27歳・女性)
・お互いの好きなところに行きたいから(29歳・男性)
・親戚との兼ね合いなどがあるので、どちらかの一存では決められない(32歳・女性)
・みんなで決めたほうが、不満がでなくていいから(36歳・男性)
・年2回必ず家族で旅行することにしているので(45歳・男性)
・夫婦である程度決め、子どもたちに話す(57歳・女性)
・まとまって一緒に長期休める機会はあまりないので、お互いのやりたいこと、行きたいところを尊重してお互いが満足できるようにしたいから(52歳・男性)
・長期休暇に限らず休日はいつも一緒に行動するから(67歳・女性)
・長期連休のときは嫁いだ娘たちが家族で帰省してくるので、毎回夫婦で話し合って孫たちが喜ぶような計画を立てるようにしています(64歳・男性)

◆配偶者の希望を優先させることが多い
・亭主関白だから(30歳・女性)
・意見を尊重しないとうるさいから(46歳・男性)
・夫のみ働いているので、夫の希望を優先させることが多い(45歳・女性)
・それが上手くいく秘訣(53歳・男性)
・妻が決めてくれる行き先は面白い(53歳・男性)

◆子どもの希望を優先させることが多い
・子どもに行きたいところを聞いて、それを参考に決めることが多い(30歳・女性)
・子どもが小さいうちは子どもを優先にしようと夫婦で取り決めたので(38歳・男性)
・子どもの(習い事の)遠征や合宿が入るので、子ども優先で考えます(46歳・女性)
・子どもが決めたほうがスムーズに決まるから(68歳・男性)
・自分たち夫婦は定年退職していていつでも旅行できるので、仕事をしている子どもに合わせる(68歳・女性)

多い? 少ない? 長期休暇に「どちらの実家にも帰省しない」が約半数

次に、長期の連休にどちらかの実家に帰省するか聞いたところ、約半数が「どちらの実家にも帰省しない」と回答しました。理由として多かったのは、「お互いの実家が近いので、月1くらいで会っている。わざわざ長期休暇では行かない」「両方の実家は近所なので、普段からよく行っている」といったもの。普段会っているので、長期休暇は夫婦または家族だけで過ごそうという人が多いようです。

「自分の実家は近いのでいつも行けるし、夫の両親とは同居している」といった、実家の近くに家を構えている、二世帯住宅にして親世帯と住んでいるという回答も見受けられました。

【画像2】全体でみると、「どちらの実家にも帰省しない」が圧倒的に多い約半数という結果に(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】全体でみると、「どちらの実家にも帰省しない」が圧倒的に多い約半数という結果に(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、子どもがいる夫婦といない夫婦でこの調査結果を比較してみると、子どもがいる夫婦は「どちらの実家にも帰省しない」と回答したのが39.7%だったのに対し、子どもがいない夫婦は60.3%と大きく差がつきました。子どもがいると顔を見せに、両親のいる実家に向かう家庭が多いのかもしれません。

2位は「妻の実家に帰省する」(13.3%)。理由として、「妻が帰りたいと言っているから」「夫が私の希望を優先してくれるから」といった意見も多く見られました。

僅差で3位は「両方の実家に帰省する」(11.7%)。こちらは「分け隔てなく、公平に行く」「同郷だから」という理由が多く見られました。

【画像3】子どもがいる場合といない場合で比較すると、「どちらの実家にも帰省しない」に大きく差があることが分かる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】子どもがいる場合といない場合で比較すると、「どちらの実家にも帰省しない」に大きく差があることが分かる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

年に何度とない長期休暇。夫婦または家族全員が満足して納得のいく休暇にしたいものです。
長期休暇をどう過ごすか、どこに行くかを決めるときは、お互いの意見を言うことも大切ですが、全員が不満をもつことがないよう、納得した結論を出したいものです。それには「どうしたら夫婦または家族が幸せか」という視点で考えることが重要になりそうです。そう考えると、「夫婦または家族で一緒に決める」人が多いという今回の調査結果は、円満な夫婦または家族が多い結果なのかもしれませんね。

次回は、夫婦の寝室の使い方とストレスについての調査結果を発表します。お楽しみに!

●調査概要
・[夫婦の暮らし方に関するアンケート]より
・調査期間 2017年7月10日~7月11日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国にお住いの20~69歳の既婚者
・有効回答数:男女300名(男性150名、女性150名)元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139251_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

実家に帰省したとき困ること、1位は気を使うとできないアレ、SUUMO調べ

$
0
0
「SUUMOなんでもランキング」

夏休み、休みがとれるお盆の時期に帰省するという方も多い。自分の実家はくつろげる、しかし、パートナーの実家では歓迎されても、なんとなく居心地がよくなくて気を使いそわそわ……なんてことも。そこで(株)リクルート住まいカンパニーが運営する不動産・住宅サイト『SUUMO(スーモ)』は、夫や妻の実家で気を使う、困ることについて調査し、結果を「SUUMOなんでもランキング」としてまとめた。

【調査概要】
●調査時期:2017年4月5日~2017年4月7日
●調査対象者:全国の20~59歳までの男性208名・女性208名
●調査方法:インターネット
●有効回答数:416

【調査結果】
Q.夫や妻の家に帰省。気を使う・困ることは?(複数回答可)
1位:ごろごろできない 13.5%
1位:やることがなく手持ち無沙汰になる 13.5%
3位:普段会わない親戚と会話しないといけない 13.2%
4位:食事の準備片付けをしないといけない 6.3%
5位:食事を残せない(量が多い) 4.3%
5位:好きなTVを見られない 4.3%
7位:贈り物・お土産のセレクト 3.8%
8位:朝早く起きないといけない 3.1%
9位:タバコを吸えない 2.9%
10位:お酒の相手をしないといけない 2.6%
※上位10位まで掲載

全体の1位は、同率で「ごろごろできない」(13.5%)、「やることがなく手持ち無沙汰になる」(13.5%)。「ごろごろできない」では、「気が抜けない(39歳・男性)」「リラックスできません(30歳・女性)」などの声が。「やることがなく手持ち無沙汰になる」では、「勝手に好きなことをやっているわけにいかない(52歳・男性)」「ただでさえ緊張で頭が真っ白なのに動いていたほうがまだまし(34歳・女性)」などのコメントがあり、緊張する空間であることがわかる。

3位は「普段会わない親戚と会話しないといけない」(13.2%)。ここでは「年配だから話が合わない(26歳・女性)」「話題に困る。めったに会わないので話の内容に苦労するから(46歳・男性)」などの声が。その場に子どもたちがいれば話題も困らない気がするが、大人だけ集まった場合などは苦労しそう。

4位は「食事の準備片付けをしないといけない」(6.3%)、5位は「食事を残せない(量が多い)」(4.3%)「好きなTVを見られない」(4.3%)と、食事絡みが続く。準備片付けでは、「キッチンに入るのに気を使う。家庭によってやり方が違うから難しい(28歳・女性)」「会話もなくてそれだけのために来ている感じがして苦痛(41歳・女性)」といった女性の声が多数あった。「食事を残せない」では、「残したくても気を使って全部食べている(24歳・男性)」といった涙ぐましいコメントも。

【男女別ランキング】
Q.夫や妻の家に帰省。気を使う・困ることは?(複数回答可)
<男性>
1位:やることがなく手持ち無沙汰になる 16.8%
2位:ごろごろできない 12.0%
3位:普段会わない親戚と会話しないといけない 11.5%
4位:好きなTVを見られない 5.3%
5位:お酒を断れない 3.4%
※上位5位まで掲載

<女性>
1位:ごろごろできない 14.9%
1位:普段会わない親戚と会話しないといけない 14.9%
3位:食事の準備片付けをしないといけない 12.5%
4位:やることがなく手持ち無沙汰になる 10.1%
5位:食事を残せない(量が多い) 5.8%
※上位5位まで掲載

男女別で見ると、男性1位が「やることがなく手持ち無沙汰になる」(16.8%)、女性1位が「ごろごろできない」(14.9%)となっていて、男女で実家に帰省したときの立ち位置が全く違うことが分かる。「ごろごろできない」はどちらも上位にランクインしている。また、「手持ち無沙汰になる」など、やることがなく、どう過ごしたらよいか分からない男性に対して、女性は「普段会わない親戚と会話をしないといけない」「食事の準備片付けをしないといけない」など、常に周囲に気を遣って行動している。

男女ともに、実家に帰省するということは、ある程度の緊張感と窮屈さが伴うものだということがわかった。しかし、親戚付き合いはずっと続くもの。どうせなら楽しくいきたい。まずは帰省=面倒、おっくうという概念を捨てることが大事。普段会わない親戚と話すということは、新しい発見の宝庫でもある。とにかくその場を楽しもう!という気持ちで帰省してみると、また違った風景が見えてくるかもしれない。

【主なコメント】
●ごろごろできない:なんとなくうしろめたい。(25歳・男性)
●ごろごろできない:長男の嫁だから。(52歳・女性)
●やることがなく手持ち無沙汰になる:とにかく携帯をいじって過ごす。(27歳・男性)
●やることがなく手持ち無沙汰になる:食器洗いなどで手伝うと言ってもやらせてくれない。かと言ってその間の過ごし方が分からない。(28歳・女性)
●普段会わない親戚と会話しないといけない:緊張して、何を話せばいいのか分からず気を使うので疲れる。(28歳・女性)
●食事の準備片付けをしないといけない:するのは構わないが、どの程度手伝ったらいいか分からないし、勝手が違うので野菜を切るだけでも、これでいいのかと躊躇してしまって気疲れする。(50歳・女性)
●食事を残せない(量が多い):かなり多い。しかも義母の残り物を食べろとおしつけられる。(34歳・女性)
●好きなTVを見られない:義父がテレビ好きなので、テレビはついているものしか見ることができない。(27歳・男性)
●贈り物・お土産のセレクト:マンネリ化してしまう。(32歳・男性)
●朝早く起きないといけない:姑さんよりも早く起きないといけない気がします。(58歳・女性)
●タバコを吸えない:秘密にしているから困った。(52歳・女性)
●お酒の相手をしないといけない:お酒を一緒に飲みたい気持ちはあるが、お酒が苦手でほとんど飲めない。(30歳・男性)

「SUUMOなんでもランキング」コーナー:住まいに関する様々なテーマについてアンケートを実施し、結果をまとめた記事を隔週で発表。

元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/163.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

え!? 民法改正って賃貸契約にも関係するの? 改正後の契約書はどう変わる?

$
0
0
修繕や原状回復に関する契約も変化?民法改正が賃貸契約にも影響していた!

日本の主要な法律の一つ「民法」が改正され、施行に向けた準備が進んでいる。これに伴い国土交通省が「賃貸住宅標準契約書」(賃貸住宅を契約する際の雛型)の改訂を進めている。7月24日には契約書の改訂案が公表され、消費者からの意見(パブリックコメント)を募集しているところだ。賃貸住宅の契約で、いったいどこが変わるのだろうか? 公表された「賃貸住宅標準契約書」の改訂案を見ていこう。【今週の住活トピック】
賃貸住宅標準契約書(再改訂版)(案)に関する意見募集について/国土交通省借り主のあなたが覚えておきたい改訂点

借り主側にかかわる条項では、主に、次のような項目で大幅な改訂が予定されている。

・(1)賃貸住宅の修繕について
・(2)賃貸住宅が一部または全部滅失した場合の対応について
・(3)敷金と借り主の原状回復義務について
・(4)連帯保証人について

それぞれについて、詳しく見ていこう。

(1)賃貸住宅の修繕

■第9条第1項

第9条 甲は、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わなければならない。この場合の修繕に要する費用についてはおいて、乙の責めに帰すべき事由故意又は過失により必要となったものは乙が負担し、その他のもの修繕に要する費用は、乙甲が負担するものとするしなければならない。

<要旨>
貸主は賃貸住宅の修繕をしなければならないが、借り主に責任がある要因で修繕が必要になった場合は、借り主が修繕の費用を負担する。

<解説>
もともと貸主に修繕義務があることになっていたが、借り主に落ち度がある場合は、貸主に修繕義務がないことが明記された。

■第9条第3項/第4項/第5項

3 乙は、本物件内に修繕を要する箇所を発見したときは、甲にその旨を通知し修繕の必要について協議するものとする。
4 前項の規定による通知が行われた場合において、修繕の必要が認められるにもかかわらず、甲が正当な理由なく修繕を実施しないときは、乙は自ら修繕を行うことができる。この場合の修繕に要する費用については、第1項に準ずるものとする。
35 乙は、甲の承諾を得ることなく、別表第4に掲げる修繕について、第1項に基づき甲に修繕を請求するほか、を自らの負担において行うことができる。乙が自ら修繕を行う場合においては、修繕に要する費用は乙が負担するものとし、甲への通知及び甲の承諾を要しない。

<要旨>
・借り主は修繕が必要と思われる箇所を発見したら、それを貸主に通知して、対応を協議することが求められる。通知をしたのに、貸主が必要な修繕を引き延ばした場合は、借り主が修繕をすることができる。その際の費用は、借り主に落ち度がある場合を除き、貸主が負担する。

・蛍光灯やヒューズ、蛇口のパッキン、風呂場のゴム栓の交換などの日常的な修繕は、借り主が貸主に修繕を要求するか、借り主が費用を負担して修繕を行うが、借り主が修繕を行う際は貸主と協議する必要はない。

<解説>
原則として賃貸住宅の修繕を行うのは貸主だが、借り主も一定の範囲で修繕を行うことができることが明文化された。ただし、事前に取り決めた日常的な修繕のほかは、基本的に貸主と協議なしで修繕することはできず、借り主が修繕に至る原因をつくった場合は、修繕費用を負担することになる。貸主に通知したが、相当期間放置された場合か、急迫の事情がある場合は例外とされている。

(2)賃貸住宅が一部または全部滅失した場合の対応
災害などで賃貸住宅が使えない状態になったときのルールが設けられた。被災した賃貸住宅が住宅として機能していないのに、賃料を払わなければならない事態を回避するためだ。

■第12条第1項

(一部滅失等による賃料の減額等)
第12条 本物件の一部が滅失その他の事由により使用できなくなった場合において、それが乙の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用できなくなった部分の割合に応じて、減額されるものとする。この場合において、甲及び乙は、減額の程度、期間その他必要な事項について協議するものとする。

<要旨>
借り主に責任がない理由で一部滅失などにより賃貸住宅の一部が使用できなくなった場合、その度合いに応じて賃料は減額される。

<解説>
現行民法の「減額請求できる」から改正民法では「当然減額される」に変わる。当然減額となるので、使用できなくなった部分の賃料は発生しない。この場合は、トラブル回避のために減額割合や減額期間、減額方法をきちんと決めておくとよい。

■第12条第2項/第13条

2 本物件の一部が滅失その他の事由により使用できなくなった場合において、残存する部分のみでは乙が賃借をした目的を達することができないときは、乙は、本契約を解除することができる。

(契約の消滅終了)
第1213条 本契約は、天災、地変、火災その他甲乙双方の責めに帰さない事由により、本物件の全部が滅失その他の事由により使用できなくなったした場合には、当然に消滅これによって終了する。

<要旨>
・一部滅失などで住めない場合は、借り主は契約を解除できる。
・全部滅失の場合は、賃貸借契約は終了する。

<解説>
契約解除や契約の終了については、借り主に責任がある理由で滅失した場合でも適用される。ただし、貸主から損害賠償請求される可能性は残る。

(3)敷金と借り主の原状回復義務
■第6条第2項/第3項

2 甲は、乙が本契約から生じる債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、乙は、本物件を明け渡すまでの間、敷金をもって賃料、共益 費その他の当該債務の弁済に充てると相殺をすることができない。
3 甲は、本物件の明渡しがあったときは、遅滞なく、敷金の全額を無利息で乙に返還しなけれ ばならない。ただし、甲は、本物件の明渡し時に、賃料の滞納、第154条に規定する原状回復に要する費用の未払いその他の本契約から生じる乙の債務の不履行が存在する場合には、甲は、当該債務の額を敷金から差し引くことができる差し引いた額を返還するものとする。

<要旨>
敷金は、明け渡しがなされた際に借り主に返還する。ただし、借り主に家賃滞納などがあった場合に貸主は敷金を充てることができる。(入居中の借り主が、敷金を家賃に充てるように求めることはできない)

■第15条第1項

第1415条 乙は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗及び本物件の経年変化を除き、本物件を原状回復しなければならない。ただし、乙の責めに帰することができない事由により生じたものについては、原状回復を要しない。

<要旨>
借り主は、通常の使用による損耗や経年劣化(貸主が負担)を除き、原状回復をする義務を負う。ただし、借り主の責任によらないものは原状回復しなくてよい。

<解説> 
民法改正で、名目を問わず敷金の定義に該当する金銭を返還することや原状回復義務の範囲が明記された。ただし、すでに賃貸住宅標準契約書は、国土交通省が判例等に基づいて作成した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に準拠しているので、大きく変わるものではない。原状回復については、特約を定めることができる点に留意したい。

連帯保証人を頼みたい、頼まれたあなたが覚えておきたい改訂点

連帯保証人に関する項目は大きく変わる。

賃貸住宅を借りるときには、貸主から保証会社か連帯保証人による保証を求められる。連帯保証人に過剰な負担をさせることのないように、民法改正が行われた。賃貸住宅標準契約書の改訂案で目に付くのが「極度額」と呼ばれる「責任限度額」だ。

【画像1】国土交通省「賃貸住宅標準契約書(再改訂版)(案)」より「連帯保証人」に関する部分を抜粋

【画像1】国土交通省「賃貸住宅標準契約書(再改訂版)(案)」より「連帯保証人」に関する部分を抜粋

■第17条

第1617条 連帯保証人(以下「丙」という。)は、乙と連帯して、本契約から生じる乙の債務を負担するものとする。本契約が更新された場合においても、同様とする。
2 前項の丙の負担は、頭書(6)及び記名押印欄に記載する極度額を限度とする。
3 丙が負担する債務の元本は、乙又は丙が死亡したときに、確定するものとする。
4 丙の請求があったときは、甲は、丙に対し、遅滞なく、賃料及び共益費等の支払状況や滞納金の額、損害賠償の額等、乙の全ての債務の額等に関する情報を提供しなければならない。

保証人が個人の場合に限定したルールだが、【画像1】の「極度額」という欄に、「借り主と連帯して保証するのはどの程度の額までか」を記載することで、連帯保証人自身が負担することになる限度額を認識できるという仕掛け。限度額は、例えば「●●円(契約時の月額賃料の〇カ月相当分)」などの記載が想定されている。

賃貸借契約を更新する場合も限度額が継続されるので、更新後に賃料が上がってもそれに応じて限度額が増額されることはない。

しかし、連帯保証人は借り主が賃料滞納をしていることを知らなければ、突然多額の負担を求められることになる。今回の改訂案によって、連帯保証人が貸主に情報を提供するように求めることができるようになる。連帯保証人を親戚や知人に頼む場合、連帯保証人を頼まれた場合などは、改正された民法が施行されてからは、限度額の記載が必要となることを覚えておきたい。

ここでは「賃貸住宅標準契約書」の改訂案に基づいて、どこがどう変わるかを見ていった。ただし、これはあくまで契約書の雛形の話。実際の現場で使われる契約書では、法律に反しない範囲で雛型とは違う内容になっていたり、特約が付いていることもある。

最終的には、締結した契約書の内容に縛られることになるので、確認をおろそかにせず納得した上で契約をすることが、今もこれからも重要だ。

■取材協力
・弁護士 江口正夫さん〇民法改正に関する記事
・民法改正で住まいの売買/賃貸はどう変わる?

〇原状回復義務に関する記事
・4割がトラブルを経験!賃貸退去時のトラブルを防ぐために、やるべきことは?
・タバコを吸う人吸わない人、退去時にかかるお金はどう違う?

※記事中の条文については、国土交通省「賃貸住宅標準契約書(再改訂版)(案)」より抜粋

元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139238_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

夫婦の暮らし方調査[3] 夫婦一緒に寝るのは幸せ?それともストレス?

$
0
0
夫婦の暮らし方調査[3] 夫婦一緒に寝るのは幸せ?それともストレス?

夫婦の暮らし方調査第3弾は、新婚夫婦に限らず、夫婦一緒に寝ている家庭が多いのか、一緒に寝ることでストレスは感じるのか、について調査をしました。結果はいかに!? 気になる寝室の使い方と夫婦間のストレスについて、チェックしてみてください。
寝室の使い方は、子どもがきっかけで変化することが多い

配偶者と同じ寝室で寝ているか聞いてみたところ、「いつも別々の部屋で、寝ている」(38.0%)が1位に。2位、3位は、「いつも同じ部屋で、別々のベッド・布団で寝ている」(30.0%)、「いつも同じ部屋で、一緒のベッド・布団で寝ている」(28.0%)と僅差で続きます。一緒のベッド・布団、別々のベッド・布団の回答を合わせると、「いつも同じ部屋で寝ている」という人が多いことが分かりました。

【画像1】一緒のベッド・布団、別々のベッド・布団の回答を合わせると、「いつも同じ部屋で寝ている」という人が58.0%(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像1】一緒のベッド・布団、別々のベッド・布団の回答を合わせると、「いつも同じ部屋で寝ている」という人が58.0%(出典/SUUMOジャーナル編集部)

そして、現在の寝室の使い方については、「結婚当初から変わっていない」(54.0%)という人が半数いるものの、「結婚当初から変わった」(46.0%)という人も約半数。

【画像2】現在の状態は「結婚当初から変わった」が46.0%も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】現在の状態は「結婚当初から変わった」が46.0%も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

そして、その変化が起きた時期としては、「子どもが生まれてから」(31.2%)、「子どもが大きくなってから」(26.8%)が半数を超え、きっかけは子どもが原因のことが多いよう。

具体的には、
◆子どもが生まれてから
・子どもの夜泣きが激しいから(31歳・女性)
・子どもの授乳があるので(47歳・女性)
・(夫の) いびきがひどいから(48歳・女性)
・仕事で遅く帰ることが多くなったから(61歳・男性)
・妻が子どもと寝るようになったから(45歳・男性)

◆子どもが大きくなってから
・私のイビキがうるさいとのことで。子どもが自立して部屋が空いたので、そちらで寝るよう言われた(55歳・男性)
・子どもが中学生ぐらいになってから朝早く起きなければならなくなり、私は台所や居間の近くの部屋で寝るようになった(61歳・女性)
・生活時間が違うのと、配偶者のいびきで睡眠障害がおこるから(55歳・女性)
・子どもの成長とともに、生活リズムが変わってしまったから(48歳・男性)
・子どもが生まれて別々に寝ていたが、子どもが大きくなってそれぞれ自室を持つようになり、スペースがなく仕方なく一緒に寝ている(52歳・女性)
など。

こうしてみると、子どもが生まれると、まず授乳や夜泣きなどで、パートナーに気を使って別のベッドや布団で寝たり、部屋を変えるなどの変化が生まれることが分かります。子どもが大きくなると、学校の部活動などで朝が早くなり、家族間の生活リズムが変化することも。自分たちが年を取るにつれていびきがひどくなるなど、結婚年数が経過すると一緒に寝ることへのさまざまな障害が発生するようですね。

女性のほうが、夫婦で一緒に寝ることによるストレスを感じる人が多い

また、夫婦で一緒に寝るときに、ストレスを感じることがあるかどうかを聞いたところ、1位は「あまりストレスを感じることはない」(30.8%)。「たまにストレスを感じることがある」(26.5%)、「ストレスを感じることはまったくない」(20.5%)と続きます。

ちなみに男女別に見てみると、女性は「よくストレスを感じることがある」「ときどきストレスを感じることがある」「たまにストレスを感じることがある」など、何らかのストレスを感じている人が62.7%いるのに対し、男性で何らかのストレスを感じているのは35.1%、逆に、男性で「あまりストレスを感じることはない」「ストレスを感じることはまったくない」など、ストレスをあまり感じていない人は64.9%となりました。

【画像3】夫婦で一緒に寝るとき、何らかのストレスを感じている女性は62.7%、対して、あまりストレスを感じていない男性は64.9%という結果(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】夫婦で一緒に寝るとき、何らかのストレスを感じている女性は62.7%、対して、あまりストレスを感じていない男性は64.9%という結果(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、何らかのストレスを感じると回答した人に、具体的にどんなことにストレスを感じるのか聞いてみました。

【画像4】「いびきがうるさい」が大差をつけてトップに(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像4】「いびきがうるさい」が大差をつけてトップに(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トップはほかに大差をつけて「いびきがうるさい」(47.8%)。2位は「就寝時間や起床時間の違い」(30.0%)。3位は「冷暖房の快適温度が合わない」(28.9%)となりました。

この結果を男女別に見てみると、トップの「いびきがうるさい」は、男性が33.3%なのに対し、女性は56.1%。女性のほうがパートナーのいびきにストレスを感じているようです。
また、3位の「冷暖房の快適温度が合わない」、5位の「においが気になる」についても、男性より女性のほうがストレスを感じています。
逆に、「ケンカをしたときに気まずい」(24.4%)は、女性より男性のほうがストレスを感じているようです。

【画像5】「冷暖房の快適温度が合わない」「においが気になる」に関しては、女性のほうが圧倒的にストレスを感じている人が多い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

【画像5】「冷暖房の快適温度が合わない」「においが気になる」に関しては、女性のほうが圧倒的にストレスを感じている人が多い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

ストレスへの対処法について聞くと、以下のようなものが挙げられました。

<女性>
・枕、布団は分ける。小まめに消臭(34歳)
・寝ているときに蹴飛ばして、ストレスを発散している(33歳)
・夫のイビキや咳、寝汗の臭いや自分の頭痛で眠れないときは、リビングに移動してひとりで寝る(43歳)
・ひたすら我慢しています(54歳)
・軽く蹴飛ばしていびきを止める(56歳)

<男性>
・別の部屋で寝る(29歳)
・お酒を飲む(35歳)
・我慢するのみです(32歳)
・気にしないでひたすら寝る(42歳)
・耐える(46歳)

女性のほうが、具体的な行動にうつしてストレスを発散しているようですね。

今回の調査で、夫婦の寝室の使い方は、もともと一緒に寝ていた夫婦であっても、子どもが生まれ、成長していくことをきっかけに変化することが多いということが分かりました。これは、夫婦だけでなく子どもも一緒に川の字で寝る習慣がある日本ならではの結果かもしれません。

また、ストレスを感じる内容に関しても、男女別で異なりました。いびきや冷房の設定温度、においなどは、それ自体は小さなことかもしれませんが、毎日のことですから、次第に大きなストレスになることもあり得ます。小さな不満を大きなストレスにしないためにも、お互いが気を使い、譲り合うことも大事です。そうすることで、一緒に寝るとしてもストレスを抱えることなく快適な夜を過ごせそうですね。

次回は夫婦で快適に寝られる寝室の条件についての調査です。一緒に寝る寝室を快適にすれば、ストレスもたまらないはず。現在別々に寝ているあなたは必見です。

●調査概要
・[夫婦の暮らし方に関するアンケート]より
・調査期間 2017年7月10日~7月11日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国にお住いの20~69歳の既婚者
・有効回答数:男女300名(男性150名、女性150名)元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139253_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

築37年の木造住宅を耐震リフォーム[3] 着工~完成。暮らしはどう変わった?

$
0
0
築37年の木造住宅を耐震リフォーム[3]着工~完成。暮らしはどう変わった?

耐震性や暮らしやすさを向上させるためリフォームを計画したTさん家族。「築37年の木造住宅を耐震リフォーム[2] 工事費700万円なのにローン返済は月額3000円台!?その驚きの仕組みとは」で紹介したとおり、予想以上の低い耐震性という診断結果を受けて家中の耐震補強工事とバリアフリー工事を行いました。リフォームに当たってどんな点が大変だったのか、暮らしがどう変わったのかを伺いました。
積もり積もったモノを手放すことの大変さを実感

リフォームに当たって、まず行ったのが家中にあるモノの“断捨離”。家を新築して37年が経過し、そして人も60代となると、長年使ってきた家庭用品や思い出の品など数多くのモノが家にあふれており、なかには不要品も山積みの状態です。「必要最低限なものだけを残して思い切って処分したら、その量はリビング・ダイニングキッチンにあったものだけでも収納棚4台分ありました……」とTさん。

家にあったモノで処分したのは、食器などの生活用品、衣類、書籍、そして古いアルバムも。まだ使えそうなものや書籍はリサイクルショップや古書店へ。リサイクルショップには、食器(未使用)、楽器、おもちゃなどを5万円ほどで、古書店では大量の蔵書を3万円ほどで買い取ってもらいました。リサイクルショップ等に運んだ息子のTさんは「メルカリで売ることもちらっと考えましたが、これだけのモノの量にかかる手間を考えると、安い買値だとしても早く手放すことを優先しました」

大きなゴミは自治体の粗大ゴミ回収を利用し、ほかの不要品は自治体のクリーンセンターへ2週に1回の頻度で計4回、運び入れました。クリーンセンターで処分した量は全部で200 kgほど。また、不要となった収納棚は、大工さんに解体してもらって産業廃棄物として処分できたので、手間が掛からず良かったそうです。

【画像1】リサイクルショップ、古書店、クリーンセンターの領収書を今も保管(写真はその一部)。千葉県市川市のクリーンセンターの処分費用は単価10kg当たり200円(税別)。古書店の領収書を見ると、書籍472点で3795円でした(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像1】リサイクルショップ、古書店、クリーンセンターの領収書を今も保管(写真はその一部)。千葉県市川市のクリーンセンターの処分費用は単価10kg当たり200円(税別)。古書店の領収書を見ると、書籍472点で3795円でした(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

モノの要・不要を見極めていったのは、主にTさんのお母様。
「いつかはやらねばと思っていましたが、いざやるとなると精神的にきつかったですね。好きな着物や陶磁器なども数多くあり、さらに夫の両親と私の両親の遺品も多くあって、今まで大事に保管していたわけですから……。でも、リフォームがいいきっかけになりました。使える物でも残したい物以外は思いきって処分しました。やってみて感じたのは『モノの処分はできる年齢に限りがあること』ですね。今後年齢を重ねるとおっくうになるでしょうし体力的にも大変です」

【画像2】「私がやらないといずれ息子がやることになる。だから、今、処分できてとても良かったと思います」とお母様(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】「私がやらないといずれ息子がやることになる。だから、今、処分できてとても良かったと思います」とお母様(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

申請窓口が多々あり、リフォームローンの手続きにも四苦八苦

リフォームに当たって一番苦労したのはどんなことだったのか、お話を伺いました。
「一番大変だったのはローンや補助金の申請手続きです。住宅金融支援機構の『リフォームローンの高齢者向け返済特例』と『耐震改修工事の補助金』も利用したため、手続きする窓口が6カ所もありました」とTさん。

具体的には1. リフォーム工事を行う工務店、2. 補助金を助成する自治体、3. 耐震性能評価機関、4. ローン手続きを行う住宅金融支援機構、5. ローンの連帯保証をする高齢者住宅財団、6. 融資を実行する都市銀行の6カ所。「特にローンの手続きは、高齢者住宅財団と都市銀行とで制度や仕組みが情報共有されていなかったりして、利用するのが大変でした。やるべきことを順番どおり進めたのですが、初めてのことだから分からないこと、とまどうことも多かったですね。高齢者向け返済特例を利用する人は高齢者なのだから、手続きがもっと簡素化されたほうがいいと感じました」とTさん。

「また工事費は、頭金以外を完成時に工務店に支払うのですが、銀行から融資金が振り込まれるのは不動産の『抵当権設定登記』(※1)が完了したときなんです。その間が1~2カ月ほど空いてしまう。一時的に支払うのに『つなぎ融資』(※2)の利用を考えましたが、何とか貯蓄を集めて支払いました。融資の名義は自分ではないので親への贈与に当たらないか、確認もしました」(Tさん)

※1「抵当権設定登記」とは:住宅ローン等で借り入れをして返済できなくなったときに、土地や家を担保とするという抵当権について法務局の登記簿に記載すること。
※2「つなぎ融資」とは:家の新築やリフォームの工事費の支払い時期と、住宅ローンの融資実行時期がずれるため、その資金を一時的に金融機関から借り受ける融資のこと

お母様は「息子は出張が多く多忙なので主に私が手続きを進めたのですが、やるべきことがとても多く、どこに何を確認すればいいのか分かりづらくて、精神的にしんどかったですね。細かいことが分からなくなってしまわないように、ノートにいつ何をして窓口はどこかなどを日記のように記帳して、何とか進めました」と振り返ります。

「実際に手続きに行くと、準備したと思っていても不足している書類があって再提出しなくてはならなかったり、登記簿をとっても、使うときには有効期限切れになってしまうといったことも(注:登記簿の有効期限は発効日から3カ月が一般的)。また、書類には不動産の名義人本人が自筆で手続きをとる必要があるのですが、名義人である夫は介護が必要な状態。週に3回通院していることもあって、調整も大変でした」(お母様)

【画像3】毎日のやるべきことが書かれたお母様のリフォームノート。この細かい書き込みを見ると、週に3日のお仕事と病院の付き添いなどの介護をしながらなので、相当大変だったのではないかと推察できます(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】毎日のやるべきことが書かれたお母様のリフォームノート。この細かい書き込みを見ると、週に3日のお仕事と病院の付き添いなどの介護をしながらなので、相当大変だったのではないかと推察できます(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

水が使えない期間は? 家財道具はどうするの? 住みながらのリフォームってどうですか?

T邸は次のように家全体を工事するので、着工から竣工まで約2カ月の期間がかかりました。耐震改修工事を行う場合、工事範囲が家全体に及び、しかも壁や床を剥がすのに合わせて設備や内装工事も同時に行うケースが多いので、T邸のように長期にわたります。そのため、住みながらリフォームするとなると、苦労も増えるとか。

「住みながらリフォームすることにしましたが、本当に大変でした。工事をする部屋の荷物を別の部屋へ移動することを何度も繰り返しましたし、土ぼこりがものすごく出て、毎日拭き掃除ばかりしていました。夫の寝室を工事するときには、介護のケアマネージャーに相談して、ベッドの移動をお願いしました」とお母様。

一方、Tさんは「私は仕事のために所有しているマンションがあるのですが、工事の間は、そこに泊まって職場へ通い、週末は実家でずっとゴミ捨てなどをしていました。水まわりの給排水管を交換する工事は1週間ほどかかりましたが、その間は水が使えないので、父は病院へ、私と母は、私所有のマンションに移りました。別宅や泊まりに行ける親戚の家などがあると、こういうときには良いですが、なければホテルやウィークリーマンションに泊まったりしないといけないのかなと考えました。仮住まいサービスがあると便利ですよね」

ちなみに、設備の交換だけなら1日で完了するケースも多いですし、キッチンだけとか浴室だけというように部分リフォームを行う場合は1~2週間程度の短期間で済むので、住みながらのリフォームは比較的、苦労は少ないようです。ただし、キッチンや浴室と異なり、トイレの給排水工事に関しては、トイレが使えない期間が数日間に及ぶので、仮設トイレを借りる、数日間別のところに宿泊するなどが必要となります。

リフォームで、耐震面もバリアフリー面でも安心して暮らせる家に

リフォームして生まれ変わったT邸。暮らしがどう変わったのでしょうか。
「動線が変わると長年そこで過ごした高齢の方にとっては大変な面もありますが、わが家は間取りをほぼ変えていないので、生活動線は変えずに暮らしがバージョンアップした感じです。家は暮らして行くうちに、どんどん気になる点や不具合が生じてきます。耐震面で心配だとか水まわりが使いづらいとかですね。それを一気にリセットできて、安心で暮らしやすい家になりました」(Tさん)

●断熱について
「まず、窓は内窓や複層ガラス入りの断熱サッシに変えて、壁や床も断熱工事を行ったので、冬の底冷えするような寒さがなくなりました。結露もしなくなりましたね。また、浴室暖房機を設置しましたが、とても便利で、入浴する前に浴室と洗面脱衣所を暖めておくことができます」とTさん。

【画像4】収納棚を4台減らしたことで、広々使えるようになったリビング・ダイニングキッチン。右端の窓は、以前は掃き出し窓でしたが、コストと断熱性を考えて腰窓に変更(写真撮影/Tさん)

【画像4】収納棚を4台減らしたことで、広々使えるようになったリビング・ダイニングキッチン。右端の窓は、以前は掃き出し窓でしたが、コストと断熱性を考えて腰窓に変更(写真撮影/Tさん)

●バリアフリーについて
階段下の狭いトイレを洗面脱衣所と一体化し、廊下とトイレの段差を解消したことで、車椅子のお父様が出入りしやすくなりました。車椅子に腰掛けながら自分で頭を洗える洗面台や、両側に手すりのついたトイレなど、ユニバーサルデザインの設備を導入しています。車椅子の重量を考えて、根太(床下で床板を支える横木)も増やしました。

「以前のトイレや洗面室は、夫が1人で使うにはハードルが高くて大変でした。介助する者にとっても、広くて動きやすいですね」とお母様。一方お父様は、車椅子での可動域が広がったこと、トイレを使いやすくしたこと、照明をリモコン付きにしたり扉を軽い引き戸に変えたことで、自分1人でできることが増えた点が特に気に入っているそうです。

「便器にフタがないタイプでも臭いが気にならないよう、防臭機能付きの壁紙を選びました。浴室の隣なので防湿機能があり、車椅子で動くため耐久性も高い高機能壁紙です」とTさん。

【画像5】「トイレや洗面台は医療施設でも利用されているものを選びました。車椅子での移動や便器への乗り移りが楽になり介護負担も減りました」とTさん(写真撮影/Tさん)

【画像5】「トイレや洗面台は医療施設でも利用されているものを選びました。車椅子での移動や便器への乗り移りが楽になり介護負担も減りました」とTさん(写真撮影/Tさん)

●耐震性について
「わが家は地盤が弱いエリアにあるので、震度1くらいの小さな揺れでも気づきました。ミシっと音を立てて揺れると家がつぶれるんじゃないかと、大きな揺れがくる度に不安を感じていました。震度5弱だった東日本大震災ではつぶれはしませんでしたが、重い下駄箱がずれたり、2階の書棚の本が落ちていましたね。当時、夫は家で1人、ベッドに横になっていたのですが、本当に怖かったと言っていました。耐震改修したことで、『わが家はつぶれない・大丈夫』という安心感に変わりました」とお母様。

【画像6】以前は大きな棚が手前側までびっしり並んでいて地震で倒れないか不安がありましたが、現在は食器棚1つのみに。50年前から使っている丈夫な食器棚はそのまま残しました。壁に固定したので、地震のときでも心配ありません」とお母様(写真撮影/Tさん)

【画像6】以前は大きな棚が手前側までびっしり並んでいて地震で倒れないか不安がありましたが、現在は食器棚1つのみに。50年前から使っている丈夫な食器棚はそのまま残しました。壁に固定したので、地震のときでも心配ありません」とお母様(写真撮影/Tさん)

【画像7】「キッチンはホーロー製。汚れが付きにくいのが気に入っています。ビルトインコンロと汚れの付きにくいレンジフードに変えて、とても掃除が楽になりました。引き出し収納がたっぷりあって、出し入れがしやすいですね」とお母様(写真撮影/Tさん)

【画像7】「キッチンはホーロー製。汚れが付きにくいのが気に入っています。ビルトインコンロと汚れの付きにくいレンジフードに変えて、とても掃除が楽になりました。引き出し収納がたっぷりあって、出し入れがしやすいですね」とお母様(写真撮影/Tさん)

「今回、体力的にも気力的にも元気で、将来のことも落ち着いて考えられるときにリフォームや物の処分をすることができて、タイミングが良かったと思います。これが10年後だったら、私が主体になって動くことはできませんでした」と語るお母様の言葉が印象的でした。

こうして不安や不便を取り除き、安心で快適に暮らせるようになったT邸。リフォームのタイミングを逃さず、持ち物も含めて住まいについて見直し、問題があれば何らかの改善をする。そうしたことが日々の心の豊かさにつながるのではないかと感じました。

●関連記事
・築37年の木造住宅を耐震リフォーム[1] 決意から耐震診断まで
・築37年の木造住宅を耐震リフォーム[2] 工事費700万円なのにローン返済は月額3000円台!? その驚きの仕組みとは
・築37年の木造住宅を耐震リフォーム[3] 着工~完成。暮らしはどう変わった?元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139233_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

リビ充家族[5] 湘南の海を一望するリビングで、家族の時間を共有する暮らし

$
0
0
リビ充家族[5] 湘南の海を一望するリビングで、家族の時間を共有する暮らし

元インテリアスタイリスト、現在は整理収納アドバイザーとして、住まいの収納計画の提案を行う花垣志乃さん。湘南スタイルを得意とする地元の工務店と建てたご自宅の主役は「海を望むリビング」です。家族がリビングに集い、時間を共有する暮らし方についてお聞きします。【連載】リビ充家族
「個室をコンパクトに抑えてリビングを広くとり、家族が集まってそれぞれ充実した時間を過ごす」――そんな「リビ充家族(リビング充実家族)」が増えています。子どもが小さいうちはまだしも、大きくなったら? 勉強は? お父さん、お母さんの居場所は?……「リビ充」を楽しんでいるご家庭にお邪魔し、お話を伺います。設計を人任せにしなかったからこそ実現できた「海の見える家」

湘南の海が見える一戸建てに夫婦と小学1年生の男の子(Tくん)の3人で暮らしている花垣さん一家。家族が過ごす時間が最も長いリビングから「海を望めること」を条件に、家づくりを進めました。

【画像1】キッチンで洗い物をしながら目線を上げると、半階高くなったスキップフロアのリビングスペース越しに湘南の海が望めます(写真撮影/片山貴博)

【画像1】キッチンで洗い物をしながら目線を上げると、半階高くなったスキップフロアのリビングスペース越しに湘南の海が望めます(写真撮影/片山貴博)

「海を望めるリビング」にするため、花垣家の場合は2階にリビングを設置することは必須でした。リビングの窓が隣家の屋根にかかると海が見えなくなるため、同フロア内に階段を設けて床を高くしたスキップフロアを採用。高低差を設けながら、リビング・ダイニング・キッチンを大きなワンルームにすることで、一日中どこにいても明るく風通しのよい空間が手に入りました。個室や浴室といったプライベートスペースは1階と中2階にまとめています。

【画像2】リビング・ダイニング・キッチンがひと続きになっている、花垣家2階の間取図。1階に玄関、洗面所、浴室、個室、中2階にファミリークローゼットを配しています

【画像2】リビング・ダイニング・キッチンがひと続きになっている、花垣家2階の間取図。1階に玄関、洗面所、浴室、個室、中2階にファミリークローゼットを配しています

「この眺望を手に入れるために、まず夫婦で学生時代に学んだ“三角関数”を駆使して隣家の屋根の高さを計算してみました。すると、リビングの高さを地盤面から5m以上にしないと海が見えないことが分かり、それを基準にして設計をしてもらいました。そういう事情でスキップフロアにするしかなかったのですが、眺望・間取り共に満足しています」

【画像3】夫婦や子どもの友人、知人が自宅に集まり、食事をする機会も多いという花垣家。見晴らしのよいベランダにテーブルを出し、昼間からランチやビールを楽しむこともあるというからうらやましい!(写真撮影/片山貴博)

【画像3】夫婦や子どもの友人、知人が自宅に集まり、食事をする機会も多いという花垣家。見晴らしのよいベランダにテーブルを出し、昼間からランチやビールを楽しむこともあるというからうらやましい!(写真撮影/片山貴博)

ほどよくものが目に付く、“生活感のあるインテリア”が好きだという花垣さんの家では、ものを見せながら収納する「オープン収納」が多く取り入れられています。ものを出しっぱなしにすると雑然として見えがちですが、花垣家のインテリアはすっきりとまとまっています。

「ものをたくさん配置する場所とあまり配置しない場所に強弱をつけると、全体的にものが多くても雑多な印象になりません。元インテリアスタイリストとして、そこに住む家族の気配や暮らしぶりが感じられる空間を数多くコーディネートしてきたせいか、私はものと暮らす“生活感のあるインテリア”に安らぎを感じるんです」

【画像4】キッチンの横には、家族の書斎スペースを設けています。壁面ぴったりに収まっている長いデスクはDIYでつくったもの。壁に取り付けたオープンシェルフもDIYだそうです(写真撮影/片山貴博)

【画像4】キッチンの横には、家族の書斎スペースを設けています。壁面ぴったりに収まっている長いデスクはDIYでつくったもの。壁に取り付けたオープンシェルフもDIYだそうです(写真撮影/片山貴博)

子どもの興味の対象を隠すより、インテリアに溶け込ませる工夫を

現在、夏休み真っ只中の小学1年生のTくん。5月から海に出て泳いでいるというだけあって、取材当時(梅雨明け前の7月中旬)すでに真っ黒に日焼けしていました。友達と遊ぶときはだいたい外へ出かけることが多いそうですが、自宅で過ごすときの特等席はリビングのソファ前。床が一段高くなっているため、ダイニングスペースやキッチンにいる家族の気配を感じながら遊ぶことができます。

【画像5】テレビ台がわりにしているチェストの下にボックスを6つ並べ、リビングで遊ぶおもちゃを収納。遊ぶ場所と収納する場所が近いので、出すのも片付けるのもスムーズ(写真撮影/片山貴博)

【画像5】テレビ台がわりにしているチェストの下にボックスを6つ並べ、リビングで遊ぶおもちゃを収納。遊ぶ場所と収納する場所が近いので、出すのも片付けるのもスムーズ(写真撮影/片山貴博)

「夫と息子の、現在の共通の趣味は昆虫の飼育です。近所で採集したもののほか、夫がSNSでつながっている仲間にもらった昆虫もたくさんいます。息子がメインで面倒を見ている昆虫は、リビングに飼育ケースを置いて観察しやすくしています」と花垣さん。

【画像6】左から「ななふしのいえ」「バッタのいえ」「かまきりのいえ」。虫たちの家は大きさも形も違いますが、色を半透明で統一しているため悪目立ちせず、インテリアに溶け込んでいました(写真撮影/片山貴博)

【画像6】左から「ななふしのいえ」「バッタのいえ」「かまきりのいえ」。虫たちの家は大きさも形も違いますが、色を半透明で統一しているため悪目立ちせず、インテリアに溶け込んでいました(写真撮影/片山貴博)

Tくんが描いた絵やお気に入りの小物は、リビングとダイニングの間にある壁の裏側に展示しています。「親子で話し合い、『息子が自由に飾っていい場所』を決めました。こっちに置くほうがいいかな、これは見せないほうがいいかなと、自分なりに試行錯誤しながらコーディネートを楽しんでいるようですよ」

【画像7】ワイヤーを貼った丸いスチールフレームは、花垣さんがインテリア雑貨店で見つけたもの。その下に取り付けているのは「IKEA」のアート用飾り棚「RIBBA」。Tくんの描いた絵やコレクションしているフィギュアをディスプレイしています(写真撮影/片山貴博)

【画像7】ワイヤーを貼った丸いスチールフレームは、花垣さんがインテリア雑貨店で見つけたもの。その下に取り付けているのは「IKEA」のアート用飾り棚「RIBBA」。Tくんの描いた絵やコレクションしているフィギュアをディスプレイしています(写真撮影/片山貴博)

家族の片付けスキルや動線を考慮した収納で、散らかりにくく

Tくんが学校の宿題や習い事の復習をする場所は、ダイニングテーブルです。顔を上げるとキッチンに立つ花垣さんの姿が見えるので、「よそ見をしていたり、気が散っていたりするとすぐ分かります(笑)」

【画像8】オープンキッチンのシンク前には、手元を隠す「立ち上がり」をあえて設けなかったという花垣さん。「リビング側からすべて見えるようにすることで、片付けのモチベーションを保っています」(写真撮影/片山貴博)

【画像8】オープンキッチンのシンク前には、手元を隠す「立ち上がり」をあえて設けなかったという花垣さん。「リビング側からすべて見えるようにすることで、片付けのモチベーションを保っています」(写真撮影/片山貴博)

スキップフロアで高低差のあるリビングの床下は、大容量の収納スペース。Tくんが座るダイニングチェアの後ろにある引き出しのひとつに、学習道具をまとめて収納しています。椅子に座ったはいいけれど、忘れ物をして取りに行く無駄を省けるだけでなく、使ったものを戻すのが面倒でテーブルの上に学習道具を放置……といったことを防ぐ効果もあるそうです。

【画像9】リビングの床下収納は、「IKEA」の収納コンビネーション「STUVA」シリーズを埋め込んだもの。ゼロから造作するより低コストで収納スペースを設けることができました(写真撮影/片山貴博)

【画像9】リビングの床下収納は、「IKEA」の収納コンビネーション「STUVA」シリーズを埋め込んだもの。ゼロから造作するより低コストで収納スペースを設けることができました(写真撮影/片山貴博)

ダイニングテーブル横のチョークボードは、花垣さんによるDIY。磁石がくっつくマグネット塗料と、チョークが使える黒板塗料を重ね塗りしました。「マグネット付きのクリップボードやレターボックスなどをつけられるので、黒板としてだけでなく収納スペースとしても活用できます。息子が学校から持ち帰った作品をマグネットで貼り付けておくこともあります。一時的にでもよく見える場所に飾っておくと、本人も気分がいいようですよ」

【画像10】カレンダーや時刻表、子どもの時間割やイベントのお知らせといった紙類も、黒いチョークボードに貼るとまとまって見えるため、雑多な印象が軽減されます(写真撮影/片山貴博)

【画像10】カレンダーや時刻表、子どもの時間割やイベントのお知らせといった紙類も、黒いチョークボードに貼るとまとまって見えるため、雑多な印象が軽減されます(写真撮影/片山貴博)

置き場所を決めておかないと、あちこちに放置されがちなランドセル。Tくんのランドセル置き場は、リビングの入口です。1階の玄関を開けて2階のリビングに続く階段を上がりきったところに「置くだけ」の収納方法が採用されています。「カゴに入れたり棚に収めたりといった、手のかかる片付けができるタイプではないので、息子が継続できる方法を考えたら『置くだけ』になりました」

【画像11】学校から帰って玄関を開け、その向かいにある洗面所で手を洗って階段を上がり、そのままランドセルを置く。子どもの動きをイメージしながら収納場所を考えると、自然と片付いた状態が維持できます(写真撮影/片山貴博)

【画像11】学校から帰って玄関を開け、その向かいにある洗面所で手を洗って階段を上がり、そのままランドセルを置く。子どもの動きをイメージしながら収納場所を考えると、自然と片付いた状態が維持できます(写真撮影/片山貴博)

ランドセル置き場の向かいの棚には教科書をセット。子どもが帰宅してランドセルを置き、学校からの手紙や宿題を取り出して翌日の準備をする。……そんな動線を考えて、ものの定位置を決めたそうです。

【画像12】ランドセルは階段上に「置くだけ」とシンプルですが、ダイニングスペース側からは見えづらい位置なので、置きっぱなしでも目立ちません(写真撮影/片山貴博)

【画像12】ランドセルは階段上に「置くだけ」とシンプルですが、ダイニングスペース側からは見えづらい位置なので、置きっぱなしでも目立ちません(写真撮影/片山貴博)

そのほかにも、「夫が帰宅後、スーツのジャケットやバッグをリビングに持ち込まずにすむ動線」や「ベランダから取り込んだ洗濯物をリビングに置きっぱなしにしなくてすむ動線」など、家族が過ごすリビングを快適な状態に保てるよう、“ものが滞留しない工夫“が花垣家にはあふれていました。

リビングを住まいの中心に置いて多用途に使い、家族が集まって思い思いの時間を過ごす「リビ充家族」。みんなが長い時間を過ごす場所だからこそ、がんばって快適な状態を保つのではなく、がんばらなくても快適な状態を保てる工夫が必要なのかもしれませんね。

●取材協力
花垣志乃さん HP
整理収納アドバイザー。「湘南ライフデザイン」共同主宰。元インテリアスタイリストとしての経験を活かし、ラクで快適に暮らす土台となる”モノとココロ”の片付けの仕組みを提案。各種講座をはじめ雑誌の監修、収納グッズのアドバイス、イベントやワークショップなどをメインに、新築、リフォームの収納相談やママの起業を応援するサービスも提供している。●【連載】リビ充家族記事一覧
・リビ充家族[1] 充実したリビングなら中学受験だって乗り越えられる!
・リビ充家族[2] 61平米に家族4人。2LDKから1LDKへのリノベーションでかなえた快適な暮らしとは
・リビ充家族[3] その日の気分で間取りが変えられる「間取りの無い家」実証実験中!
・リビ充家族[4] 入居前リフォームとDIYで実現した、家族みんなが思い思いに過ごせる空間
・リビ充家族[5] 湘南の海を一望するリビングで、家族の時間を共有する暮らし元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139191_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

憧れの“田舎暮らし”実現を自治体も後押し。「お試し移住」体験者に聞いてみた

$
0
0
憧れの“田舎暮らし”実現を自治体も後押し。「お試し移住」体験者に聞いてみた

田舎暮らしに憧れはあっても、なかなか一歩を踏み出せない。そんな人におすすめしたいのが、リーズナブルな滞在費で一定期間住みたい地域に暮らしてみることができる「お試し移住」。全国的な広がりを見せているこの取り組みについて、今回は、特にお試し移住が盛んだという北海道と近年移住者が倍増しているという静岡県の事例を見ながら、その実態に迫ってみたい。
就業体験つきで宿泊費が無料の場合も! プランはさまざま

「お試し移住」「ちょっと暮らし」などと呼ばれ、行政やNPOが手がける移住体験住宅が全国にあることをご存じだろうか。なかでも北海道は、人口減少に歯止めをかけるための移住促進事業をはじめた十数年前より、いち早くお試し移住の取り組みも行っていたことなどから、現在、道内各地でこの取り組みが広まっている地域だ。

1週間から1、2カ月ほどの利用ができ、利用料も一般住宅の賃料やホテルの宿泊費などより割安に抑えられているケースが多い。お試し移住の情報が掲載されているNPO法人「住んでみたい北海道推進会議」のホームページ「北海道で暮らそう!」では、約100市町村のお試し移住情報が掲載されており、幅広い移住体験のプログラムが用意されている。

この「住んでみたい北海道推進会議」が実施した「北海道移住体験モニター」へ応募し、筆者の住む北海道岩見沢市を訪れた夫婦がいる。2016年12月に8日間滞在した、大阪在住の熊田誠治さん、明子さん夫妻(ともに51歳)だ。このプログラムは、移住後、仕事を見つけるために役立つ介護や福祉、保育などにかかわる就業体験つきで、宿泊費無料、レンタカー貸与と支援体制が充実しているのが特徴だ。

【画像1】岩見沢のグループホームで就業体験を行った熊田夫妻(写真左奥)。明子さんが、臨床検査技師の資格を持っていることもあり、医療や福祉関係のプログラムを選んだと言う(画像提供/岩見沢市)

【画像1】岩見沢のグループホームで就業体験を行った熊田夫妻(写真左奥)。明子さんが、臨床検査技師の資格を持っていることもあり、医療や福祉関係のプログラムを選んだと言う(画像提供/岩見沢市)

なぜ岩見沢へ? お試し移住先を決めた夫妻の選択

「北海道移住体験モニター」には、旭川市や室蘭市など道内16市町が参加していたが、夫妻はなぜ岩見沢を選んだのだろう? 地元に住む筆者からすると、有名な観光名所や物産品があるわけでもなく、本州にはあまり馴染みのない地味な地域に感じられるのだが……。

「もともと空知エリア(札幌と旭川の間の内陸部)への移住を希望していました。特に南空知は札幌や千歳空港にも遠くないですし、すでに移住をした知り合いが住んでいるという縁もありました」(明子さん)

北海道に憧れがあり何度も旅をしたことがある夫妻が考えていた移住先は、秘境のような大自然に囲まれた場所よりも、仕事を見つけることができる“街”だったという。あるとき大阪で開催された「北海道暮らしフェア」で岩見沢のブースを訪ねたところ、マンションもあり、医療施設も充実していることを知り、自分たちの条件に合う場所だと思ったそうだ。

【画像2】岩見沢には複数の移住体験住宅があり、熊田夫妻が利用したのは栗沢クラインガルテン。(画像提供/岩見沢市)

【画像2】岩見沢には複数の移住体験住宅があり、熊田夫妻が利用したのは栗沢クラインガルテン。(画像提供/岩見沢市)

【画像3】札幌と旭川の間に位置する岩見沢市は、交通の要衝として発展した町で人口は約8万人。年間降雪量は約6.5メートルにもなるが、毎日のように道路の除雪作業が行われ、生活に支障をきたさない体制が整っている。(写真撮影/熊田誠治)

【画像3】札幌と旭川の間に位置する岩見沢市は、交通の要衝として発展した町で人口は約8万人。年間降雪量は約6.5メートルにもなるが、毎日のように道路の除雪作業が行われ、生活に支障をきたさない体制が整っている。(写真撮影/熊田誠治)

お試し移住したからこそ分かった、現地での体験とは?

熊田夫妻が、岩見沢で移住体験をしたのは昨年12月。岩見沢は北海道でも有数の豪雪地帯ということもあって、実際に滞在2日目には驚くほどの積雪があったそう。

「豪雪地帯だけれども除雪はしっかりされているとあらかじめ聞いていたので、予想を超えるほどの大変さは感じませんでした。ただ、札幌に出たときは路面がツルツルに凍結していて、歩くのがやっとという状態。最初にぼくたちが苦労するのはここだなと、行って初めて分かりましたね」(誠治さん)

このプログラムでは、午前中はグループホームで就業体験を行うが、午後はフリーの時間もあったため、札幌や旭川に行ったり、市内各地を訪ねたりしたという。
「岩見沢は交通の便が思った以上によく、札幌などの都市にもすぐに行けることが分かりました。それなのに、農村や山間部のほうに行くと、いい感じの田舎の景色もあって、すごくいい町でしたね」(明子さん)

こうした町の様子や除雪の状況などで好印象を持った熊田夫妻。滞在した栗沢クラインガルテンは、市民農園と別荘のように利用できる「ラウベ(滞在小屋)」のある施設。冬の利用者は少ないこともあり、誰の足跡もない一面の雪景色に感動し、朝に見ることができた樹氷に心を奪われたそうだ。

このように現地で生活をしたからこそ得られる体験によって、移住への気持ちがさらに高まったという夫妻だが、大阪での仕事や家庭の事情があり、すぐに動くという決断にはいたっていない。けれど、いつか北海道へ根を下ろしたいという夢は、この移住体験で確信に変わり、ずっと持ち続けているそうだ。

【画像4】宿泊したクラインガルテンの雪景色はすばらしかったという誠治さんは、この場所で数えきれないほどシャッターを切った。「夕方の4時頃の空の色が紫色に輝いていたのに感動しました」。(写真撮影/熊田誠治)

【画像4】宿泊したクラインガルテンの雪景色はすばらしかったという誠治さんは、この場所で数えきれないほどシャッターを切った。「夕方の4時頃の空の色が紫色に輝いていたのに感動しました」。(写真撮影/熊田誠治)

【画像5】明子さんが感激のあまり涙したという樹氷を撮影した1枚。早朝、キラキラと輝くダイヤモンドダストも見られたそう。(写真撮影/熊田誠治)

【画像5】明子さんが感激のあまり涙したという樹氷を撮影した1枚。早朝、キラキラと輝くダイヤモンドダストも見られたそう。(写真撮影/熊田誠治)

1日1000円で暮らしながら仕事探しも可能! 静岡県の「お試し移住」とは?

では、北海道に比べて、年間を通じて気候が穏やかな静岡県での「お試し移住」の状況はどのようなものだろうか? 昨年度の県外からの移住者数は787人で、前年度から2倍になったと県が発表したように、移住地としての注目度が年々高まっている地域だ。

全国約850地域と連携して地方暮らしを推進する「ふるさと回帰支援センター」(東京都有楽町)内にある、「ふじのくにに住みかえる」静岡県移住相談センターには、移住を検討する人々が連日訪れているという。相談員を務める宮嶋千恵美さんによると、年齢層で多いのは30~40代。そのため住まいを移すだけでなく、まず仕事を見つけることが移住の条件となる場合が多いそうだ。

静岡県で移住体験ができる施設は、ここ1年で各地に整備され始めている。静岡県公式移住・定住情報サイト「ゆとりすと静岡」には、お試し住宅一覧が掲載されており、1日1000円で利用できる築100年以上の古民家や、1日3800円で宿泊可能なゲストハウスなど、さまざまタイプの施設がある。

これらの施設の利用条件となっているのが、事前に相談員と面談をすること。単なる憧れではなく本気で移住を考える人に住宅を提供したいという考えがあるからだ。
「移住体験では、住宅に住むだけでなく、さまざまな行政のサポートが受けられるようになっています。商工会議所や産業の担い手とも提携しているので、暮らしながら仕事を探すことも可能です。ぜひアクティブにお試し住宅を使っていただきたいですね」(宮嶋さん)

【画像6】「ふじのくにに住みかえる」静岡県移住相談センターでは、二人の相談員が常駐。宮嶋千恵美さん(左)と橋本真理子さん(右)(画像提供/「ふじのくにに住みかえる」静岡県移住相談センター)

【画像6】「ふじのくにに住みかえる」静岡県移住相談センターでは、二人の相談員が常駐。宮嶋千恵美さん(左)と橋本真理子さん(右)(画像提供/「ふじのくにに住みかえる」静岡県移住相談センター)

【画像7】東伊豆にあるお試し住宅。築100年以上の古民家が、1日あたり1000円で利用できる(画像提供/東伊豆町)

【画像7】東伊豆にあるお試し住宅。築100年以上の古民家が、1日あたり1000円で利用できる(画像提供/東伊豆町)

移住へのステップにつなげる秘策は、お試し移住期間に何をするか

宮嶋さんがアクティブに移住体験住宅を活用した例としてあげてくれたのは、今年1月に東京から東伊豆町に移住して、パン屋を開いた下平秋夫さん(54歳)だ。パン屋を開きたいという目標をもっていた下平さんは、昨年9月の移住体験期間中に開業の足がかりをつくっていった。下平さんによると、移住体験をする以前からHPなどで店舗探しに着手していたそうだが、東伊豆に実際に滞在してみて、街の人と触れ合い、この地が気に入り、かつ役場・商工会等のサポートもあり物件の決断も加速したという。そして移住後の今年の2月、東伊豆に「米粉パン 稲虎」をオープンし、夢を実現したのだ。

下平さんのように夢を形にできる人には明らかに傾向があると、移住相談にくる何人もの人々を見てきた宮嶋さんは話す。「移住できるのは、なぜ移住をしたいのか、どういう生活をしたいのかが明確で、自ら行動に移すことができる方ですね」
もし仮に漠然と移住に憧れを抱く人が相談にきた場合、移住の具体的なビジョンをともにつくりあげていくよう心がけているという。

先に紹介した、岩見沢で移住体験をした熊田夫妻も、あえて冬の北海道を体験したことで、テレビや新聞などで見聞きしていた情報ではわからない豪雪地帯の暮らしのリアリティが得られたと語っているように、「お試し移住」は、移住後の暮らしをイメージするために欠かせない体験と言えそうだ。

都会を離れて田舎暮らしをしてみたいと考えている人は、気になる都道府県の移住相談窓口にまずアクセスしてみてはどうだろうか? 都道府県ごとの移住相談センターが設置された「ふるさと回帰支援センター」を利用したり、東京・大阪・名古屋などで開催される、移住フェアへ足を運べば、「お試し移住」の情報も入手可能だ。観光ではなく、暮らすという視点で地域を体験することが、夢の実現へとつながる大きな一歩となるにちがいない。

●取材協力
・岩見沢市
・NPO法人 住んでみたい北海道推進会議
・「ふじのくにに住みかえる」静岡県移住相談センター元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139347_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

無印良品の家に「家大使」として2年間無料入居中。猫4匹との暮らしをレポート!

$
0
0
無印良品の家に「家大使」として2年間無料入居中。猫4匹との暮らしをレポート!

「無印良品」が住宅を売っている(新築一戸建てとリノベーション)ということは、無印良品のファンならよくご存知のところ。さらに、「2年無料で『無印良品の家(家具付き)』に住む人募集」キャンペーンが、2012年「三鷹の家」で実施され話題となりました。その第2弾「鎌倉の家」にも大使(当選された住まいモニター)が今年4月から入居。今回は、その様子を入居者自身のブログ発信とは違って、筆者の嫉妬半分な目線(笑)でレポートします。
「関西人、女一人暮らしに一戸建てが当たるはずない…」と思ってた

「鎌倉の家大使」を訪ねて、やってきたのは神奈川県JR鎌倉駅から徒歩15分ほどの閑静な住宅地。
角地に立つ白い外観はまさしく無印良品『窓の家』、こちらに違いない。
(ちなみに、無印良品の家はほかに「木の家」「縦の家」と全3モデル)

【画像1】三角屋根の “家”らしいシンプルな外観。窓を自由に配置できるのが特徴の『窓の家』(写真撮影/片山貴博)

【画像1】三角屋根の “家”らしいシンプルな外観。窓を自由に配置できるのが特徴の『窓の家』(写真撮影/片山貴博)

出迎えてくれたのは「鎌倉の家大使」通称みーさん。
なんと応募総数1万2562組のなかから選ばれた強者(つわもの)!という感じではなく、ゆるめのカワイイ女性(そこがいかにも無印良品っぽい)。
家大使キャンペーンは、家だけでなく家具・小物までほぼ全て無印良品の商品を使って生活する企画とあって、御用意いただいたスリッパはもちろん無印良品の商品。

【画像2】ドアを開けると、真っ白な空間が広がり狭さを感じない玄関。収納キャビネットが床から浮いたデザインなのも、玄関を広く使う技(写真撮影/片山貴博)

【画像2】ドアを開けると、真っ白な空間が広がり狭さを感じない玄関。収納キャビネットが床から浮いたデザインなのも、玄関を広く使う技(写真撮影/片山貴博)

まず、こちらの『窓の家』の概要をご紹介。
敷地面積120m2ほどに、延べ床面積83m2弱と、マンション並みの小ぶりな一戸建て。リビングの上の吹抜け、2階のインナーバルコニーがアクセントのシンプルなプラン(標準仕様で税込1782万円)。
家の間取りは当選者を選ぶ前に決まっていた。なので、誰が住人になっても対応できるシンプルな間取り。

【画像3】間取りは[1LDK+インナーバルコニー]の都市型住宅。面積が狭くても、立体空間とインテリアで豊かな暮らしを実現する無印良品の提案(資料提供/無印良品の家、作図/SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】間取りは[1LDK+インナーバルコニー]の都市型住宅。面積が狭くても、立体空間とインテリアで豊かな暮らしを実現する無印良品の提案(資料提供/無印良品の家、作図/SUUMOジャーナル編集部)

家大使みーさんは、猫4匹と暮らす関西人(関西出身の筆者とベタな関西弁取材に……)。40代でフリーランスの仕事をしている自立した女性だ。関東に来てもお仕事は変わらずできるという環境にあったとはいえ、なぜ「鎌倉の家大使」に応募しようと思ったのか?

「長年の無印良品ファンで、面白い企画だと思って。一戸建てに住んだことがなかったので、住んでみたいなという気持ちもありました。でも、一人暮らしだし、関西だし、当選するなんて思いもよりませんでした。だって湘南って犬を連れて浜辺を散歩するイメージでしょ? 猫じゃダメだろうなぁって(笑)」

【画像4】ダイニングでお話を伺っているところにも、猫2匹。家具は無印良品とIDEE(無印良品のグループ)でそろえたオール無印良品の空間(写真撮影/片山貴博)

【画像4】ダイニングでお話を伺っているところにも、猫2匹。家具は無印良品とIDEE(無印良品のグループ)でそろえたオール無印良品の空間(写真撮影/片山貴博)

【画像5】無印良品の木製テーブルもお気に入り、長男(上)と四男(下)(写真撮影/片山貴博)

【画像5】無印良品の木製テーブルもお気に入り、長男(上)と四男(下)(写真撮影/片山貴博)

軽い気持ちで応募したみーさんに、まさかの当選通知。
「面接を2回受けましたが、ホントに自分はありえないと思っていたので、ご連絡をいただいたときはとても驚きました!」

確かに一戸建てに女性一人暮らしは、可能性が低そうに思えるが
この企画の趣旨は「家大使」。この家の良さを伝えるのが目的なので、猫4匹も室内ビジュアル的に良いし、何よりブログの発信力を見れば、みーさんは「家大使」に適任である。

【画像6】「僕の話も聞いて!」とばかりに、取材に割り込む長男。猫たちのモデルっぷりがスゴい!(写真撮影/片山貴博)

【画像6】「僕の話も聞いて!」とばかりに、取材に割り込む長男。猫たちのモデルっぷりがスゴい!(写真撮影/片山貴博)

猫にもうれしい『窓の家』、トリプルガラスで断熱性能がアップ

当選から入居までは半年ほど、今年の4月に猫4匹と共に大阪から新幹線で鎌倉まで転居して来た。
「私は楽しみでしたが、猫たちが新しい環境になじめるかどうか不安でした」
その心配をよそに、猫たちは食欲も体調も変化はなく、1週間で新居内でのお気に入り場所を見つけ
「キャットタワーやソファ、ベッド、クローゼットと4匹各々に決めてくつろいでいます」

さて肝心の人間みーさん、住みごこちはどうだろう? 4カ月たち、季節も変わって夏の暑さは?
「この家に来て感じるのは、吹抜けがあるせいか空気が動いていて淀みがないこと。猫トイレの匂いも気にならないんです。冷房も前夜に消した後、朝の9時ごろまでは暑くならないのに驚いています」

無印良品によると『窓の家』は発売10年目を迎え、デザインは変えず建材設備の性能アップを2016年8月に実施したそう。なかでも、窓をトリプルガラスに変更し断熱性能を高めた点が、みーさんの感想にもつながったようだ。

【画像7】アルミ樹脂複合サッシにトリプルガラスで高断熱化、夏の熱射も防ぐ。『窓の家』を満喫する長男(写真撮影/片山貴博)

【画像7】アルミ樹脂複合サッシにトリプルガラスで高断熱化、夏の熱射も防ぐ。『窓の家』を満喫する長男(写真撮影/片山貴博)

2016年の設備仕様見直しで、キッチンの正面側面材もカウンターと同じメラミン製で統一された。

【画像8】みーさんがキッチンに立つと、猫たちが集まってきて「ごはん!?」(写真撮影/片山貴博)

【画像8】みーさんがキッチンに立つと、猫たちが集まってきて「ごはん!?」(写真撮影/片山貴博)

【画像9】オープンキッチンの背面が収納スペース。冷蔵庫や電子レンジも引き戸内に隠しスッキリ。「一人暮らしなので、収納は十分余っています」(写真撮影/片山貴博)

【画像9】オープンキッチンの背面が収納スペース。冷蔵庫や電子レンジも引き戸内に隠しスッキリ。「一人暮らしなので、収納は十分余っています」(写真撮影/片山貴博)

新素材のキッチン面材に、汚れ発見! 猫のスリスリ跡……

【画像10】これも、そのまま2年間どんな変化があるか、メンテナンス方法などをモニタリングするようだ(写真撮影/片山貴博)

【画像10】これも、そのまま2年間どんな変化があるか、メンテナンス方法などをモニタリングするようだ(写真撮影/片山貴博)

こちらがリビングルーム、やはり無印良品とIDEEでまとめられている。

【画像11】大きなメインの窓は、床レベルまでスッキリのFIX窓。バーチカルブラインドで人目を隠しながら光取り(写真撮影/片山貴博)

【画像11】大きなメインの窓は、床レベルまでスッキリのFIX窓。バーチカルブラインドで人目を隠しながら光取り(写真撮影/片山貴博)

「ご近所さんから『雨戸がなくて大丈夫か?』と聞かれましたが、私はマンション育ちで雨戸って使ったことがなかったので気付きませんでした(笑)」

【画像12】嵐の日も雨戸なしで全く問題なかったそう。猫ちゃんは窓から道ゆく人を眺める(写真撮影/片山貴博)

【画像12】嵐の日も雨戸なしで全く問題なかったそう。猫ちゃんは窓から道ゆく人を眺める(写真撮影/片山貴博)

【画像13】リビングの上は大きな吹抜けになっているので、面積は小さくても開放的でゆとりを感じる空間(写真撮影/片山貴博)

【画像13】リビングの上は大きな吹抜けになっているので、面積は小さくても開放的でゆとりを感じる空間(写真撮影/片山貴博)

そのリビングにあるステップ収納は、みーさんが建築現場見学の折に依頼したもので
「猫用にステップ収納と、階段に抜けられるように壁に穴を開けていただきたいとお願いしました」

【画像14】無印良品の商品でつくったステップ状の収納と、その上の壁に開けた穴から階段へ抜けられる猫動線(写真撮影/片山貴博)

【画像14】無印良品の商品でつくったステップ状の収納と、その上の壁に開けた穴から階段へ抜けられる猫動線(写真撮影/片山貴博)

【画像15】「使ってくれるかな?と不安でしたが、大好評で行ったり来たりしています!」(写真撮影/片山貴博)

【画像15】「使ってくれるかな?と不安でしたが、大好評で行ったり来たりしています!」(写真撮影/片山貴博)

一戸建て暮らしが初めてのみーさんと4匹の猫は皆、階段生活が生まれて初めて。
「私は引越し当時、上下階の荷物の移動で筋肉痛になりましたが、猫たちは喜んで駆け上がっています」

【画像16】壁穴を抜けて、階段へ。13歳の長男も初の階段生活を満喫(写真撮影/片山貴博)

【画像16】壁穴を抜けて、階段へ。13歳の長男も初の階段生活を満喫(写真撮影/片山貴博)

バルコニーはなくても良い? インナーバルコニーという提案

2階には、寝室とバスルームへ続くインナーバルコニー。
一人暮らしには贅沢なくらい大きな寝室。ライフスタイルの変化に合わせて、間仕切ることもできる。

【画像17】ワークスペースを設ける余裕が十分ある寝室。その奥、ガラス引き戸で仕切られた空間がインナーバルコニー(写真撮影/片山貴博)

【画像17】ワークスペースを設ける余裕が十分ある寝室。その奥、ガラス引き戸で仕切られた空間がインナーバルコニー(写真撮影/片山貴博)

今回の『窓の家』では実験的にバルコニーなしのプランを採用。湘南で湿気や海風もあり、外で洗濯物を干すより、インナーバルコニーのほうが使い勝手が良いのでは? という試み。
「窓が2つあるので室内干しで大丈夫。タイルの床なので水でぬれても平気だし使いやすい空間です」

【画像18】グリーンを飾って半戸外の気持ち良いインナーバルコニー。正面の“3段猫マンション”は、みーさんの自作(写真撮影/片山貴博)

【画像18】グリーンを飾って半戸外の気持ち良いインナーバルコニー。正面の“3段猫マンション”は、みーさんの自作(写真撮影/片山貴博)

【画像19】インナーバルコニーから続く洗面・バスルーム。白で統一された無印良品の家オリジナルのユニットバス「湘南は湿気があるので、カビが生えないようお掃除は頑張ってます」(写真撮影/片山貴博)

【画像19】インナーバルコニーから続く洗面・バスルーム。白で統一された無印良品の家オリジナルのユニットバス「湘南は湿気があるので、カビが生えないようお掃除は頑張ってます」(写真撮影/片山貴博)

【画像20】こんなところに第3の猫発見! 四男7歳。三男9歳は、寝室クローゼットにこもりっきりで会えずじまい……(写真撮影/片山貴博)

【画像20】こんなところに第3の猫発見! 四男7歳。三男9歳は、寝室クローゼットにこもりっきりで会えずじまい……(写真撮影/片山貴博)

さらに、湘南といえば! の屋外シャワー付きウッドデッキが1階の裏に。
「私はビーチを散歩して足を洗う程度しか使いませんが……」と、みーさん。

【画像21】キッチンにある勝手口がウッドデッキにつながっている。サーファーにはうれしいオーバーヘッドのシャワー付き(写真撮影/片山貴博)

【画像21】キッチンにある勝手口がウッドデッキにつながっている。サーファーにはうれしいオーバーヘッドのシャワー付き(写真撮影/片山貴博)

最後に、みーさんが「これ軽くて、とても使いやすく大正解でした!」と、見せてくれたのはプラスチックダンボールでつくった、無印良品の家スタッフお手製のペットゲート。蛇腹状で開け閉めできる。

【画像22】玄関が開いたときに猫が脱走しないよう、ペットゲートを閉めておく(写真撮影/片山貴博)

【画像22】玄関が開いたときに猫が脱走しないよう、ペットゲートを閉めておく(写真撮影/片山貴博)

そんな、猫と暮らすアイデア一杯の「鎌倉の家大使」みーさん。
「2年間、ここでの暮らしを楽しんでみようと思って。猫との暮らしも発信したかったので」と、ブログ『猫4匹と無印良品の家で暮らしています。―鎌倉の家大使の住まいレポート―』を今年の1月から公開中。

とても自然体で、落ち着いたすてきな女性だった家大使。これから、どんな暮らしや変化が見られるのかも楽しみで、同じ猫好きの関西人として応援したくなる取材だった。

【画像23】「また来てニャン!」とあいさつしてくれた猫大使(写真撮影/片山貴博)

【画像23】「また来てニャン!」とあいさつしてくれた猫大使(写真撮影/片山貴博)

【画像24】オープン外構で、ご近所さんとのコミュニケーションも生む『窓の家』(写真撮影/片山貴博)

【画像24】オープン外構で、ご近所さんとのコミュニケーションも生む『窓の家』(写真撮影/片山貴博)

●取材協力
・無印良品の家
・『猫4匹と無印良品の家で暮らしています。―鎌倉の家大使の住まいレポート―』元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139388_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

【沿線調査】都心と風情ある郊外を結ぶ! 東京メトロ千代田線沿線の住み心地

$
0
0
【沿線調査】 都心と風情ある郊外を結ぶ! 東京メトロ千代田線沿線の住み心地

代々木上原駅から北綾瀬駅までを結ぶ、東京メトロ千代田線。代々木上原駅からは小田急小田原線、綾瀬駅からはJR常磐緩行線と相互直通運転をしており、都心部だけでなく、茨城方面へ向かう際にも重宝する路線だ。今回は、そんな東京メトロ千代田線沿線で暮らす人々にアンケート調査を実施。オススメポイントやその住み心地を聞いた。
一路線のなかに繁華街、ビジネス街、歴史がつまっている!

東京メトロ千代田線の停車駅は、霞ヶ関駅や赤坂駅などのビジネス街、オシャレな街の代表ともいえる表参道駅、明治神宮前駅や湯島天神(湯島天満宮)の最寄駅・湯島駅といったパワースポット的なところまで幅広い。そんな東京メトロ千代田線沿線に住む人たちは、どんなところが気に入っているのか?聞いてみた。

●好きなところ(複数回答)
1位:どこに行くにも便利(78.6%)
2位:ほかの沿線に乗り換えしやすい(55.2%)
3位:運行本数が多い(43.4%)
4位:好きな駅やスポットがたくさんある(20.7%)
5位:家賃や物価が安い(19.3%)
6位:乗車運賃が安い(13.1%)
7位:都心のターミナル駅に出なくても沿線上に栄えた駅があって便利(11.7%)
8位:これから発展していきそう(9.0%)
9位:遅延が少ない(7.6%)
10位:ラッシュ時も混雑が少ない(6.9%)

上位は、「どこに行くにも便利」「ほかの沿線に乗り換えしやすい」「運行本数が多い」といった、交通利便性に関する項目が独占した。通勤や通学のしやすさなどを考慮して住まいを選ぶ人は多いため、上位に来るのは当然といったところだろう。

そこで今回は、ほかの項目に注目してみた。まず、4位「好きな駅やスポットがたくさんある」のコメントでは、「古いものと新しいものが共存していて、下町や神社仏閣、渋い喫茶店、ミニギャラリー、古書店など、好きなものが凝縮されている」(53歳・女性)や、「北千住や湯島、新御茶ノ水など、特色のあるスポットが点在している」(44歳・男性)などの意見が挙がった。

また、回答者は少ないが、「これから発展していきそう」の項目も気になるところ。2018年3月のダイヤ改正をもって、代々木上原駅での小田急線から千代田線への直通線が増加。それに伴い、通勤時間が短縮し混雑率が緩和することで、さらなる都心へのアクセス向上が期待されている。

さらに、東京メトロは2018年度を目途に、北綾瀬駅のホーム延伸による代々木上原方面からの10両編成列車直通運行を発表。東京メトロ千代田線はこれまで車両の編成の都合で本線と支線にわかれており、終点の北綾瀬駅に行くには手前の綾瀬駅で乗り換えをしなければいけなかったが、それが改善されることでこちらもアクセス向上に一役買うだろう。

そうしたことも影響してか、「北綾瀬駅からの直通運転開始に向け、まわりにマンションが建ち始めている」(52歳・男性)、「マンションが多く建てられているので、それに合わせてお店なども増えそう」(37歳・女性)といった、今後の発展に期待を寄せる声もあった。

乗り入れの影響で混雑…さらに混雑の影響で乗客マナーが悪化!?

沿線の好きなところではさまざまな意見が挙がったが、反対に改善してほしいと感じるところはないものだろうか? そう思い、「今住んでいる沿線で、もう少し改善されると良いのに……と思うところはどこですか?」と聞いてみたところ、以下のような結果に。

●改善してほしいところ(複数回答)
1位:通勤ラッシュ時の混雑が激しい(46.7%)
2位:悪天候時や事故など、遅延が多い(22.0%)
3位:あてはまるものはない(20.0%)
4位:乗客のマナーが悪い(15.3%)
5位:駅のエレベーターやエスカレーターが少ない(13.3%)
5位:乗車運賃が高い(13.3%)
7位:運行本数が少ない(12.0%)
8位:駅やホーム、トイレが清潔ではない(10.7%)
9位:終電が早いもしくは始発が遅い(10.0%)
10位:ほかの線との乗り換えが不便・面倒(8.0%)

1位は「通勤ラッシュ時の混雑が激しい」。「乗車人数が多すぎて乗り切れなかったり、遅延がよく発生したりする」(24歳・女性)、「朝晩の混雑は地獄」(60歳・男性)などのコメントのほか、「小田急線から乗り換えにくる人が多い」(45歳・女性)、「JR常磐線からの通勤客が多く、身動きが取れないくらい混む」(46歳・男性)と、相互乗り入れしている路線からの乗客の分、混雑が激しくなると感じるユーザーも多い。沿線上には、赤坂駅や日比谷駅などのオフィス街もあり、また、新御茶ノ水駅周辺には明治大学や日本大学歯学部のキャンパスもあるため、たしかにビジネスパーソンや学生の利用は多いのかもしれない。

また、4位「乗客のマナーが悪い」の項目は、今回SUUMOジャーナルが調査を行った全15路線中、埼京線の16.0%に次いで2番目に高いポイントとなった。混雑の影響でイライラしている人が多くなると分析するユーザーもいるが、なかには「電車内で通話や大声を出す人をよく見かける」(41歳・男性)、「スマホをいじっている人がドア付近にたまっていて、乗り降りが妨げられたりする。ホームや階段も同様に危険」(44歳・男性)と不満をもつ声もあった。

風情ある穴場スポットも多く、都心と郊外両方を楽しめる!

最後に今後、東京メトロ千代田線沿線に住むことになるかもしれない人々に向けて、先輩ユーザーたちから沿線のオススメポイントを紹介してもらった。

「表参道や大手町などの都心だけでなく、谷根千や代々木公園など落ち着いたところもある」(27歳・女性)
「下町が多いので人情味があるのと、学校や病院などが充実していて住みやすい」(55歳・男性)
「緑や公園が近くにたくさんあり、子ども連れでも遊び場所に困らない」(53歳・男性)

さらに、「デートするなら」「子連れでおでかけするなら」「穴場なスポット」、それぞれのオススメを教えてもらった。

●デートするなら?
・代々木上原駅周辺「オシャレなカフェやパン屋さんが多いので、散歩しながら食事や休憩するだけで楽しい」(35歳・男性)
・千駄木駅・根津駅周辺「谷根千は落ち着いた雰囲気で、散歩するのにいい。下町ならではの食べ歩きもできる」(27歳・女性)、「根津神社は普段は落ち着いた雰囲気だが、お祭りやフリーマーケットが行われるときはワクワクするようなにぎわいがある」(60歳・女性)
・二重橋駅周辺「皇居のまわりを歩いて丸の内へ散歩。休日は路上でイベントをしていたり、オシャレなカフェがあったり、いつでも休憩できる」(40歳・女性)

●子連れでお出かけするなら?
・綾瀬駅/東綾瀬公園「公園内のプールで子どもと泳げる」(51歳・男性)、「武道館も近いし、イベントもあるので家族で楽しめる」(37歳・女性)
・表参道駅/キディランド「子どもが楽しめるキャラクターものが多い。原宿も近く、小さいころから刺激を受けることも大事だと思う」(47歳・男性)
・新御茶ノ水駅/東京都水道歴史館「水道の歴史を無料で学べる」(46歳・男性)
・湯島駅/旧岩崎邸庭園「子どもも見たほうがいい、素敵な旧跡」(50歳・女性)

●穴場なスポットは?
・乃木坂駅/乃木神社「骨董蚤の市をぶらぶらして掘り出し物を見つけるのも楽しい」(59歳・女性)
・表参道駅/クレヨンハウス「日本だけでなく海外のものなど、さまざまな絵本が楽しめる」(51歳・男性)
・西日暮里駅周辺「社交ダンスの衣装を扱うお店が数店集まっている」(59歳・女性)、「古本を買って、喫茶店でコーヒーを飲み、ゆっくりできる」(53歳・男性)
・町屋駅周辺「飲食店が多く、価格も手ごろ」(35歳・男性)

筆者自身、正直にいうと東京メトロ千代田線=代々木上原駅~日比谷駅周辺のイメージしかなかったが、自然が多くゆっくりできる代々木公園駅や明治神宮前駅、行政の中枢・霞ヶ関駅、下町情緒あふれる根津駅や千駄木駅など、今回の調査を通してそれぞれの駅がもつ異なる魅力を再発見できた。沿線に住む人々の話を聞いたり、実際に足を運んでみたりすることで気づくこともあるだろう。東京メトロ千代田線に興味のある方は、沿線巡りをしてみることで、この路線の幅広さを実感できるはずだ。

●調査概要
[沿線に関する調査]より
・調査期間:2017年2月23日~2017年2月27日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:東京メトロ千代田線沿線に現在住んでいる、20~60代の男女
・有効回答数:150名元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139169_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

【2017年7月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング

$
0
0
【2017年7月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング

SUUMOジャーナルでは「まだ見ぬ暮らしをみつけよう」をコンセプトに、住まいや暮らしに関する記事をお届けしています。7月は梅雨明けした地域が多く猛暑日もあり、夏本番となりましたね。そんな7月はいったいどんな記事が人気を集めたのでしょう? 2017年7月に公開したすべての記事の中から、2017年7月1日~2017年7月31日までの間でPV数を多く獲得した記事TOP10をランキング形式で紹介します。
狭いキッチンスペースを効率的に使う代用アイデアや家の香りなど身近な生活にかかわる記事に注目集まる

TOP10はこちらの記事となりました!

第1位:「無印良品の小屋」からはじめる、二地域居住の新たなストーリー
第2位:田舎暮らしでマンションという選択肢はアリ? 山形の田園に突如現れるタワーマンションの住人に聞いてみた
第3位:狭くてもオシャレに暮らす。家でも使える最新アウトドアグッズをコールマンに聞いてみた!
第4位:狭いキッチンを効率的に使うためにできる“代用”のアイデア10選
第5位:トイレットペーパーのシングルとダブル、お得なのはどっち?大手メーカーに突撃取材
第6位:家の中が良い香りで満たされる!香りのプロがすすめるアロマアイテム5選
第7位:通勤ラッシュを回避する新たな可能性!? 水上タクシーで「船通勤」を体験してみた
第8位:震度6以上の地震に襲われる確率は? 予測地図でチェックしてみた
第9位:【速報】2017年の路線価が公表。昨年からの変化は?
第10位:4パターンの「利き脳」で分かる、自分に合った収納方法。あなたはどのタイプ?

※対象記事:2017年7月1日~2017年7月31日までに公開された記事
※集計期間:2017年7月1日~2017年7月31日のPV数の多い順

二地域居住の「小屋」や田舎暮らしのタワーマンションを取材した記事が上位に!

第1位:「無印良品の小屋」からはじめる、二地域居住の新たなストーリー

「無印良品の小屋」からはじめる、二地域居住の新たなストーリー

撮影/末吉陽子

ローコストでミニマルな暮らしをかなえてくれる「小屋」。昨今では小屋の販売が増えていますが、今年4月から「無印良品」が小屋の販売をスタートしました。その場所は千葉県南房総市の白浜。多拠点居住の“二拠点目”としても注目が集まるエリアで、どんな暮らしの実現を目指しているかなどを取材した記事が今月の1位にランクインしました!

第2位:田舎暮らしでマンションという選択肢はアリ? 山形の田園に突如現れるタワーマンションの住人に聞いてみた

田舎暮らしでマンションという選択肢はアリ? 自然に囲まれた超高層タワーマンションの住人にインタビュー

写真撮影/石井逸美

山形県ののどかな街に、地上41階という超高層マンションが建っています! その名はスカイタワー41。実際の住み心地を住人に伺ってみました。一戸建てではなく、あえてマンションを選んだ理由や、住む場所が『田舎』であっても、暮らし方は『田舎暮らし』にしたくないなど、目からウロコが落ちるような考え方が!

第3位:狭くてもオシャレに暮らす。家でも使える最新アウトドアグッズをコールマンに聞いてみた!

狭くてもオシャレに暮らす。家でも使える最新アウトドアグッズをコールマンに聞いてみた!

画像提供/コールマン ジャパン株式会社

これからキャンプやバーベキューなどでアウトドアグッズを使う人は多いと思いますが、日常の暮らしでオシャレに取り入れることは可能なのでしょうか。老舗アウトドア用品ブランドであるコールマンに、日常生活にも使えるオススメのグッズを聞いてみました! アウトドア用のテーブルやイスは自宅のリビングでも使えたり、来客用のソファーや布団はエアーマットで代用できたりと、その驚くべき使い方は必見です!

第4位:狭いキッチンを効率的に使うためにできる“代用”のアイデア10選

狭いキッチンを効率的に使うためにできる“代用”のアイデア10選

写真撮影/さいとうきい

気を許すとものがあふれがちな場所のひとつがキッチン。今回は、料理をする上で必需品だと思っていたものを「代用」することで、空間を広く使えるキッチン用品を10個ご紹介します! トースターの代わりは? 炊飯器の代わりは? 電子レンジの代わりは? キッチンが狭いなと感じている方は10のアイデアのうち取り入れられそうなものをぜひ試してみては?

第5位:トイレットペーパーのシングルとダブル、お得なのはどっち?大手メーカーに突撃取材

トイレットペーパーのシングルとダブル、お得なのはどっち?大手メーカーに突撃取材

写真撮影/明日陽樹

あなたの家で使っているトイレットペーパーはシングルですか? ダブルですか? 普段の生活に欠かせないトイレットペーパーの、ダブルとシングル。その違いは「長さ」だけじゃない!? また、トイレットペーパーを快適に使うためには、紙の裏表も関係しているそうです。毎日使うもののまだまだ知らないことであふれているトイレットペーパー、お得なのはどっち? 香りはどうやってつけてるの? など気になることを大手メーカーに突撃取材しました。

通勤、地震の予測、路線価といった気になる情報を紹介する記事がランクイン!

第6位:家の中が良い香りで満たされる!香りのプロがすすめるアロマアイテム5選

家の中が良い香りで満たされる!香りのプロがすすめるアロマアイテム5選

画像提供/小田ゆきさん

友人の家に招かれてふわっといい香りがする……どういう香りを使っているのか気になりますよね。香りのプロ、小田ゆきさんに部屋別の香りのアイテムの選び方、楽しみ方を聞いてみました! アロマアイテムの特徴や効能についても解説しているので、暮らしのなかにもっと手軽に香りを取り入れて、こころとからだのリラックスに役立ててみましょう。

第7位:通勤ラッシュを回避する新たな可能性!? 水上タクシーで「船通勤」を体験してみた

通勤ラッシュを回避する新たな可能性!? 水上タクシーで「船通勤」を体験してみた

撮影/榎並紀行

毎朝の通勤ラッシュで仕事以前に満員電車のストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。では、陸路が満員なら水路はどうでしょう? そう、東京には川がある。どうにか川を通勤経路にできないかということで「船通勤」を実際に体験してその可能性を探ってみました。その結果はいかに!?

第8位:震度6以上の地震に襲われる確率は? 予測地図でチェックしてみた

住んでいる街が震度6以上の地震に襲われる確率は? 予測地図でチェックしてみた

写真/PIXTA

あなたは自分が住んでいる街で地震によって強い揺れに見舞われる確率を調べたことはありますか? 4月下旬に政府の地震調査研究推進本部が全国地震動予測地図2017年版を公表し、これを使うとその確率が分かります。ウェブサイトでMapを開くと揺れに襲われる確率で色分けされた地図が現れたり、地下に広がる活断層の範囲が分かったり。画面キャプチャ付きで詳しく使い方を解説します!

第9位:【速報】2017年の路線価が公表。昨年からの変化は?

2017年の路線価が公表。昨年からの変化は?

写真/PIXTA

2017年の路線価が国税庁から発表されました。地価は上がったのでしょうか? 下がったのでしょうか? 今年の注目ポイントをプロが解説します。東京のあの場所の路線価がバブル期を超えて過去最高に。詳細を見てみましょう!

第10位:4パターンの「利き脳」で分かる、自分に合った収納方法。あなたはどのタイプ?

4パターンの「利き脳」でわかる、自分に合った収納方法。あなたはどのタイプ?

写真撮影/さいとうきい

片付かない理由って、何なのでしょうか? 片付けのプロである「ライフオーガナイザー」の自宅を実例として紹介しながら、その原因を探ります。この記事で、ものの探し方・戻し方のクセまで分かる!? あなたの「利き脳」を調べてみませんか? 片付けに”唯一の正解”はなく、”自分にとっての正解”を見つけることがポイントです。

いよいよこれから夏本番という7月は、夏を意識したアウトドアグッズの部屋での活用法や新しい小屋からはじまる暮らし方などの記事に注目が集まりました! また、「香り」や「トイレットペーパー」、「キッチングッズ」など、身近な題材から暮らしを楽しめる記事が人気で、その関心の高さが伝わってきます。今回ランクインした記事などを参考に、気になるところや、手軽にできるところから、暮らしを楽しんでいきましょう! 8月もお楽しみに! 

●人気記事ランキング
・【2017年1月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング
・【2017年2月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング
・【2017年3月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング
・【2017年4月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング
・【2017年5月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング
・【2017年6月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング
・【2017年7月版】SUUMOジャーナル人気記事ランキング元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139634_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

【沿線調査】新型車両に沿線再開発、新駅など話題! 東京メトロ日比谷線沿線の住み心地

$
0
0
【沿線調査】新型車両に沿線再開発、新駅など話題! 東京メトロ日比谷線沿線の住み心地

中目黒駅から北千住駅までを走る東京メトロ日比谷線。今年3月、新型車両・13000系が導入されたことでこれまでバラバラだった車両の扉や設備も、相互直通運転している東武鉄道の車両(70000系)と統一された。また、2022年の最終完成を目指す「虎ノ門新駅(仮称)」(霞ヶ関駅~神谷町駅間)など、話題になることも多い。今回は、そんな東京メトロ日比谷線沿線で暮らす人々にアンケート調査を実施し、その住み心地を探った。
交通利便性はもちろん、駅ごとに異なる魅力が味わえるところがお気に入り!

中目黒駅や恵比寿駅といったオシャレスポットや、六本木駅や銀座駅などの“ちょっと大人な繁華街”、近年じわじわと人気を上げている北千住駅など、それぞれ魅力の異なる停車駅を抱える東京メトロ日比谷線。まずユーザーたちは、どんなところが気に入っているのかを聞いた。

●好きなところ(複数回答)
1位:どこに行くにも便利(87.9%)
2位:ほかの沿線に乗り換えしやすい(53.6%)
3位:運行本数が多い(48.6%)
4位:好きな駅やスポットがたくさんある(19.3%)
5位:乗車運賃が安い(17.1%)
6位:都心のターミナル駅に出なくても沿線上に栄えた駅があって便利(15.7%)
7位:遅延が少ない(15.0%)
8位:家賃や物価が安い(12.1%)
9位:座れる頻度が高い(7.9%)
10位:駅やホーム、トイレが清潔(6.4%)
10位:電車内がキレイ(6.4%)

1位は、約9割のユーザーが回答した「どこに行くにも便利」の項目。一般的に、通勤や通学のしやすさで住まいを選ぶ人が多いため上位に来るのは当然のことなのだが、それでも87.9%という数値はかなり高ポイントといえよう。

また、以前は東急東横線と乗り入れていたため横浜方面から都心へ移動できる代表的な路線の一つであったが、2013年に中目黒駅~菊名駅間の直通運転が終了。直通運転が打ち切られた理由として、「東急東横線の車両を4扉車両に統一し、ホームドアを整備する」ということが挙げられていたが、これまで混在していた東京メトロ日比谷線の3扉・5扉車両は、冒頭で触れた新型車両13000系が導入されたことにより4扉車両に。そのため、東急東横線のホームドアにも対応可能となったため、ネット上では「両社の乗り入れが復活するのでは」と噂されている。あくまでまだ噂だが、もし実現すればさらなる交通利便性の向上が見込めるだろう。

「好きな駅やスポットがたくさんある」の項目では、「広尾や恵比寿、中目黒、銀座、六本木など、大人が楽しめる街が多い」(31歳・女性)、「六本木や恵比寿、中目黒など、多様でそれぞれ個性のある観光・ショッピングスポットがあり、刺激的」(56歳・女性)といった意見が散見された。

「あえて街中に出なくても、買い物や通院に困らず、文化施設も多い」(51歳・女性)との意見もあり、個性豊かで、普段の生活にも事欠かない便利さを兼ね備えた街が多いのが、東京メトロ日比谷線沿線の魅力なのかもしれない。

混雑もイヤだけど……老朽化した設備の一新を熱望!?

一方で、改善してほしいと感じるところはないものだろうか。そこで、東京メトロ日比谷線沿線への不満を聞いてみることに。

●改善してほしいところ(複数回答)
1位:通勤ラッシュ時の混雑が激しい(41.3%)
2位:あてはまるものはない(30.7%)
3位:駅のエレベーターやエスカレーターが少ない(16.7%)
4位:駅やホーム、トイレが清潔ではない(15.3%)
5位:終電が早いもしくは始発が遅い(9.3%)
6位:悪天候時や事故など、遅延が多い(8.0%)
7位:乗客のマナーが悪い(6.7%)
8位:乗車運賃が高い(6.0%)
9位:車両内が汚い(4.7%)
10位:ほかの線との乗り換えが不便・面倒(3.3%)

1位は、「通勤ラッシュ時の混雑が激しい」(41.3%)。「東武線と相互乗り入れしているためラッシュ時は混雑しているので、北千住駅始発になってほしい」(54歳・女性)や「(乗り込むときすでに)いっぱいで乗れないことがある」(54歳・男性)、「ホームで待っている列が長い。待っているのが苦痛」(35歳・女性)といった不満が相次いだ。

通勤・通学時のラッシュも気になるところではあるが、今回は「駅のエレベーターやエスカレーターが少ない」(16.7%)などの設備面に関する項目に注目したい。

コメントを見ると、「階段しかない改札で降りたとき、階段が狭く1列で上らなければならず、後ろから煽られて自分のペースで上れない」(54歳・女性)や「エレベーターが少なく、ベビーカー利用時などに不便を感じる」(57歳・男性)、「古い路線なので、バリアフリー化が遅い」(62歳・男性)といった不満が漏れ聞こえる。

また、「日比谷線は歴史のある路線のため駅の設備が大変古く、全体的に暗い。水漏れ箇所も多い」(56歳・男性)、「古いので仕方がないが、できれば新しくしてほしい」(54歳・女性)などのコメントを見て分かるように、1961年に開業した地下鉄ゆえの課題はまだまだ多そうだ。

有栖川宮記念公園やかっぱ橋道具街など……ユーザーお墨付きのスポット多数!

続いて、「今住んでいる沿線は好きですか?」と質問してみたところ、「とても好き」28.7%、「好き」43.3%、「あまり好きではない」6.0%、「嫌い」0.7%という結果に。「好き」の合計が72.0%と、今回SUUMOジャーナルが調査を行った全15路線の平均値74.9%には及ばず、満足度は少々低め。

しかし、今後、東京メトロ日比谷線沿線を住まいの候補としている人に向けて、沿線のオススメポイントを聞いてみたところ、さまざまな回答が得られた。

「再開発されている街が多く、これからもっと公共施設や教育施設、商業施設が充実してくると思う」(41歳・男性)
「老舗のお店が意外と多く、オフィス街にも近いので通勤も楽」(39歳・男性)
「郊外へも都心へも車がなくても便利にアクセスできる」(50歳・男性)
「都心部でありながら公園などは充実しており、思いのほか子育てしやすい」(41歳・女性)
「今と昔が混在した街が多く、同じ顔をもつ駅がないと思うので、ひとつずつ制覇していく楽しみがある」(42歳・女性)

さらに、「デート」「子連れ」「穴場」の3つのシチュエーションに合わせた沿線ユーザーがオススメのスポットを聞いたところ、以下のような意見が挙がった。

●デートするなら?
・築地駅周辺「築地市場が近く、場外が楽しい」(33歳・男性)、「活気があるし、朝早起きしてその後の時間が有効に使える」(56歳・女性)
・人形町駅周辺「大きな街ではないけれど、独特な良い雰囲気があり、落ち着いた感じでゆったり散策できる」(41歳・男性)、「明治座など江戸の雰囲気を感じ、老舗のお店も多い」(54歳・女性)
・広尾駅/有栖川宮記念公園「都会とは思えない静かな感じとほのぼのさがある。はす向かいのナショナル麻布スーパーマーケットは、インターナショナルな感じで公園とのギャップがあり楽しい」(48歳・女性)
・中目黒駅/高架下「アパレル・飲食・本屋など、楽しめるお店がたくさん軒を連ねていて場所選びに困らない」(41歳・女性)

●子連れでお出かけするなら?
・日比谷駅/日比谷公園「とても広い公園で遊具もあり、子どもがのびのびと遊べる。イベントをしていることも多いので、それに合わせた楽しみもある」(41歳・女性)
・南千住駅/汐入公園「都内なのに大きな公園。バーベキュー広場もある」(48歳・女性)
・上野駅周辺「国立科学博物館は、恐竜の骨標本をはじめ、動植物のことを楽しく学べる。子どもだけでなく、大人も楽しめる」(54歳・男性)、「上野動物園は、動物と触れ合える貴重な場所」(60歳・男性)
・入谷駅/かっぱ橋道具街「子どもの社会科見学になる」(54歳・男性)

●穴場なスポットは?
・南千住駅/隅田川貨物駅「JRの貨物操車場があり、マニアにはたまらない」(63歳・男性)
・八丁堀駅/湊湯「リラックスできる」(53歳・女性)
・人形町駅周辺「甘酒横丁には、色々なお店がある」(35歳・女性)、「せともの市などのお祭りがある」(56歳・女性)

設備の老朽化や混雑緩和など課題もあるようだが、それ以上にたくさんの魅力を聞き出せた。また、各駅周辺の再開発や新駅の誕生など、これからどう変化していくのか期待も高まる路線でもある。まずは手始めに、ユーザーオススメのスポットを巡ってみることで、さらに東京メトロ日比谷線沿線の魅力を実際に体験してみるのはどうだろうか。

●調査概要
[沿線に関する調査]より
・調査期間:2017年2月23日~2017年2月27日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:東京メトロ日比谷線沿線に現在住んでいる、20~60代の男女
・有効回答数:150名元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139456_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

話題の「アウトドアリビング」。ハウスメーカーが提案する新たな可能性

$
0
0
話題の「アウトドアリビング」。ハウスメーカーが提案する新たな可能性

「グランピング」(※1)や「グルキャン」(※2)などの言葉が生まれ、アウトドア関連の商品が売れ行き好調など、アウトドアブームの昨今。ついには、アウトドアなのに家の中のリビングと合わせた「アウトドアリビング」という言葉まで登場した。「アウトドアリビング」とはどんなもので、何が魅力なのか? 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)とミサワホームに話を伺った。

※1:グランピング/グラマラス(魅惑的な)とキャンピングを掛け合わせた造語で、手軽にぜいたくなキャンプを楽しむアウトドアスタイルのこと
※2:グルキャン/友人同士やファミリー同士で楽しむ、グループキャンプのこと
若い世代だけでなく、あらゆる世代に人気のアウトドアリビング

都市型住宅を得意とする旭化成ホームズでは、従来から屋上や大きなベランダの設置を提案している。2015年からは「アウトドアリビング・キャンペーン」と銘打ったキャンペーンを展開中だ。これは屋上や大きなベランダを「空が見え、風が通り、光が広がるアウトドアリビングとして活用し、毎日の暮らしを楽しくしよう」というキャンペーンで、友人や家族でテントを設営したり、バーベキューや天体観測を楽しんだりといった具体的な楽しみ方のアイデアを専用のカタログで紹介し、全国の展示場で実際に体験できるようにした(2017年は4/29~5/29で一旦終了)。といってもキャンペーン前と後で特に屋上やベランダの仕様を変えたわけではないのだが、キャンペーン初年度の2015年は屋上設置の棟数が対前年比で約2倍に伸びたという。

「キャンペーンを行うきっかけの一つに、2011年に発売した『そらのま+』という商品のヒットがあります」と同社の広報室・高村淳子さんはいう。「この商品は2階にリビングを設置し、その一部を屋根のない半屋外空間として活用しようという発想の住まいです。都市部の狭小地でも外部の視線を気にせずに、光や風などを採り入れた暮らしが手に入れられることから支持をいただきました」(高村さん、以下同)

リビングの一部を半屋外空間にしませんか?ということは、例えば本来リビングを12畳つくれるところを、リビング6畳+半屋外6畳にしませんかと提案するのと同じこと。ひと昔前なら「できるだけリビングは広くしたいから」と断る人も多かったかもしれないが、コンパクトでも広々と暮らす工夫があり、自然との一体感が得られるということでヒットしたという。

【画像1】2階のリビングの一部を半屋外空間にすることを提案した『そらのま+』。2階の半屋外空間なら道路への飛び出しなどがないから、安心して子どもを遊ばせることができるため、子育て世代や愛犬家にも好評だという(画像提供/旭化成ホームズ(ヘーベルハウス))

【画像1】2階のリビングの一部を半屋外空間にすることを提案した『そらのま+』。2階の半屋外空間なら道路への飛び出しなどがないから、安心して子どもを遊ばせることができるため、子育て世代や愛犬家にも好評だという(画像提供/旭化成ホームズ(ヘーベルハウス))

「『そらのま+』が支持されたことから、広い家、豪華な家よりも自分らしい価値観を大切にする若い人が増えたのだということを実感しました」。折しも2015年のリクルート住まい研究所による調査でも、若い世代ほど「家は家族の思い出を刻むもの」という意識が強いという結果が発表されている。モノよりコト、というかスペックよりコト、なのだ。

ちょうどキャンペーンを始めた2015年は、アウトドアブームが顕著になってきたころで、SNS映えするようなかわいらしいアウトドアグッズや、手軽にアウトドアを楽しめるグッズも増えてきた。「そこで最初は若い人をターゲットにキャンペーンを始めたのですが……」。

フタを開けてみれば、若い層だけでなく、20代から70代まで全世代にウケたとのこと。例えば、「人の目や煙などを気にせずBBQが楽しめます。友人を招待したときも喜んでくれます」という30代の女性や、「屋上で初日の出を鑑賞。わざわざ出かけなくても、自宅の屋上で見られるのがうれしいです」という40代の男性、「草花の手入れやゴルフの練習など、好きなことを好きなときにできるのがいい」という60代の男性もいたという。ほかにも流星群や花火大会が楽しめる、お風呂上がりにちょっと屋上でくつろげる、安心して子どもをビニールプールで遊ばせることができる……さまざまな声があったそうだ。

「大きな庭や豪華なリビングではなく、晴れたら外でビールが飲めるとか、たまにバーベキューを楽しむこともできるとか、いろいろなことがちょっとずつ楽しめる、そういう空間が求められていたのだと思います」と高村さん。

【画像2】太陽光発電システムの発電効率アップや、設置技術の向上によって、屋上+太陽光発電の併用も容易になっている。屋上+太陽光発電を併用するのは約半数だそう(画像提供/旭化成ホームズ(ヘーベルハウス))

【画像2】太陽光発電システムの発電効率アップや、設置技術の向上によって、屋上+太陽光発電の併用も容易になっている。屋上+太陽光発電を併用するのは約半数だそう(画像提供/旭化成ホームズ(ヘーベルハウス))

同社のキャンペーンが好評なのは、アウトドアブームだからではなく、ちょっとしたことを家族で手軽に楽しめる空間を実は多くの人が求めていたという証ではないだろうか。リクルートが発表した「住宅領域における2017年のトレンド」では「リビ充家族(リビングを最大に広げて、空間は共有しつつも、各々が好きに充実した時間を過ごす家族)が増える」と予測したが、アウトドアリビングはまさに「リビ充家族」が求めていた空間だったということができそうだ。

アウトドアリビングは一生楽しめる空間として活用できる

ミサワホームもアウトドアリビングに力を入れている住宅メーカーの一つだが、同様の考え方を実は30年以上も前から提案しているという。「1986年に新しい暮らし方を提案した際に、初めてアウトリビング・アウトダイニングという言葉を使いました。屋外をリビングやダイニングの連続空間として使おうという提案です」と同社の商品開発部・木質デザイン課課長の仁木政揮さん。

以降この考え方は同社のさまざまな住まいに、時代のトレンドを採り入れながら採用されてきた。例えば家庭菜園やガーデニングがブームになったころに発表された「GENIUS 彩日の家」では、家庭菜園で育てた野菜を外と連続した土間のキッチンで料理して、土間のダイニングで食事ができるような暮らしを提案、といった具合だ。

【画像3】「Granlink HIRAYA」(九州エリアの商品)では、空間を正方形ではなくあえてL字型にして、くぼんだアウトスペースにビニールプールを置いたり、バーベキューを楽しめるデッキ空間を備えた。室内からでも子どもを見守れる(画像提供/ミサワホーム)

【画像3】「Granlink HIRAYA」(九州エリアの商品)では、空間を正方形ではなくあえてL字型にして、くぼんだアウトスペースにビニールプールを置いたり、バーベキューを楽しめるデッキ空間を備えた。室内からでも子どもを見守れる(画像提供/ミサワホーム)

【画像4】「CENTURY Primore」では、天井いっぱいまである開口部の室内外の仕上げをそろえて室外のアウトリビングと一体化。これにより開放的でより広さを感じられる。また南北の窓から風が通り抜け、室内でも自然を感じやすい(画像提供/ミサワホーム)

【画像4】「CENTURY Primore」では、天井いっぱいまである開口部の室内外の仕上げをそろえて室外のアウトリビングと一体化。これにより開放的でより広さを感じられる。また南北の窓から風が通り抜け、室内でも自然を感じやすい(画像提供/ミサワホーム)

ところで最近のアウトドアリビング人気を、長年同様の考え方を提案し続けてきた同社のデザイナーとしては、どう捉えているのだろう。
「アウトドアリビングとは単に洗濯物を干したり、植栽を楽しむだけの庭とは違い、ちょっとしたことができる、生活の幅が広がる屋外空間だと考えています」(仁木さん、以下同)

そして、こうした空間がウケているのは、日本の気候や風土の影響が強いのではないかと仁木さんは指摘する。「吉田兼好が『徒然草』で書いたように、夏の暑さや湿気対策として日本の家は昔から外に向かって開放的につくられていました。そのため外の景色を楽しみ、季節を感じながら暮らすということが、日本人にとってごく自然なことになっているのではないでしょうか」

同社では、さらにアウトドアリビングの新たな暮らしも提案している。その一例が二世帯住宅の「GENIUS GATE」だ。「玄関ポーチ部分に中庭のように落ち着いて過ごせる半屋外空間を設けました。リビングと比べて玄関先ですから二世帯が気軽に、自然と顔を合わせやすくなると思います。またこの空間は外に向けても開かれているので、近隣の方も気軽に集まりやすい場になります」

【画像5】「GENIUS GATE」では2階部分の子世帯家族や近隣の住民と気軽に顔を合わせ、会話が弾むような玄関先空間が設けられている(画像提供/ミサワホーム)

【画像5】「GENIUS GATE」では2階部分の子世帯家族や近隣の住民と気軽に顔を合わせ、会話が弾むような玄関先空間が設けられている(画像提供/ミサワホーム)

現在の多くのアウトドアリビングは個人や家族が楽しむことが中心だが、「GENIUS GATE」では親と子世帯や近隣住民との交流の場としても活用しようというわけだ。かつて当たり前にあった応接間は無くなり、ゲストを迎え入れるのはリビングくらい。しかし「家の中のリビングに招き入れるとなれば、それなりに親しい人だけに限られ、それ以外の人とのコミュニケーションの機会を失うことになりかねません」
例えば退職して会社に行かなくなったら、地域に溶け込めないと孤独を感じやすくなりそうだが、今後の高齢化社会にも、アウトドアリビングは役に立つのではないだろうか。

「アウトドアリビングは、立地とどんな暮らし方をしたいのかによって、ピッタリと合ったカタチがあると思います。I字型やL字型がいいのか、中庭にするのか。外の視線を遮る目隠しの方法一つをとってもたくさんあります」と仁木さん。

アウトドアリビングに興味があったとしても「アウトドアリビングが欲しい」と伝えるのではなく、まずどんな暮らしがしたいのかということを考え、理想のアウトドアリビングをハウスメーカーや建築会社と一緒に考えるのが大切。バリエーションやノウハウがある今なら、きっと末永くアウトドアリビングのある暮らしを堪能できるだろう。

●取材協力
・旭化成ホームズ
・ミサワホーム元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139387_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル
Viewing all 3247 articles
Browse latest View live